ようやく結露がある住まいは問題ありの常識が芽生えたか。

2010年03月18日 | 住まいづくり
先日、不動産業の友人たちと話をした際、アパートを仲介することの多い友人が「今年は結露のクレームがとても多かったわ」と話した。「特別寒むい年でもなかったのにねえ」と感想をもらしたら、「私は今年寒かったわ」から基礎代謝が落ちた話に話題は移っていったが・・・・。

 「鉄筋コンクリートだからダメなのでしょうけれど」という言葉も続いたけど・・・・外断熱と気密と換気の問題なんだけどなー。

 10年ほど前「アパートも結露のない暖かいのを作れば、いいのにね」と話したら。不動産の先輩に「ダメよ、居心地がよくなって出て行かなくなっちゃうじゃあないの」と、この道からみたら、至極当然のような答えをもらった・・・・つまり回転よく回らないと、不動産屋さんの仲介手数料にならないということなのだ。

 会社に帰って、「アパートの結露」の話をみゆきさんに話した。みゆきさんはしぱし黙した後「今までは結露は当たり前で、クレームの対象ではなかったけれど、世の中の常識が変わったということではないでしょうか」・・・・・言われてみて・・まったくそのとおり。

 結露のない家が建てられるようになって20年・・・・・ようやくにして世の中に結露のできる住まいは問題ありだという常識が芽生えたということかもしれない。

 特に賃貸住宅は「利回り」だけが優先され、住む人の住みごこちや健康のことは無視されてきた。昨今のように、空室が多くなっている状態になれば、居心地のいい賃貸住宅は空室がないということになろう。

 家賃が多少高めでも、冷暖房費のランニングコストや、信州の冬3倍になる電気料の原因の水道の凍結防止帯も要らない住宅であれば、借りる人の採算にもはあうはずである。

 そして一番は、住む人の健康にどれほどいいかわからない。
オーナーにとっても、人にやさしい住まいは言えにも優しいから、びしゃびしゃ結露よりも、建物の耐用年数にも修繕費の多寡にもかなりの違いがでることだろう。

 窓の結露は拭けばいいかもしれないが、同じことが壁の中で起きている、その認識を持っている人が意外と少ない。そしてそれがどれだけ恐ろしいかも。

  依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら


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