中国って、出たとこ勝負じゃないの。国際戦略なんてもってるのかなあ? なーんて疑問もってる人、いませんか?
幸福の科学の大川隆法先生は、幸福実現党の立木党首(当時)との対談書籍『国家社会主義への警鐘』(幸福実現党)で、こう教えておられます。
両者の戦いは、時間を長くかければ、中国が有利になっていくんですよ。経済的規模は大きくなるし、軍事的にも力が伸展してくるからです。
そのため、軍事的には、勝負が短ければ短いほど、アメリカが有利なのは間違いありません。(中略)ただ、二〇五〇年以降になれば、たぶん、インドのほうが中国より強くなるでしょう。
だから、中国にとって、この十年間は、「そのあとの三十年間、覇権を持てるかどうか」という戦いなんですよ。中国は、今後、二〇二〇年ぐらいまでに覇権を握ることを、だいたい目標にしているはずですね。(中略)
そこで、中国は、パキスタンからアフリカのほうまで、いろいろな所に点を打ち、また、アジア各国に自分たちの味方を増やして、インド包囲網もつくっています。アメリカの次のことまで考えて、中国も用意はしているんですね。
ただ、アメリカに、前哨戦となる小さな戦いで中国の出鼻をくじき、戦意をなくさせて、中国に軍事的拡張主義をやめさせようとする動きが出てくる可能性はあります。
これをやらなかった場合に出てくることは、かつて、レーガン大統領が、「ソ連がパンクするまで軍拡競争をやるぞ。スターウォーズ計画で宇宙からでも戦うぞ」と考えて軍備拡張を行ったように、(中略)「向こうがパンクするまで軍拡競争をする」という方法が一つあるとは思うんですが、これは、共和党政権にならないと、無理かもしれません。共和党政権だったら、ありえますね。
もう一つには、もちろん、今、中国でバブル崩壊が始まっているので、「中国が弱っていき、スーッと引いて、様子見をするようになる」という可能性もあるでしょうね。
ただ、好景気のあと、バブルが崩壊して不景気になった場合、ああいう軍事独裁国家のようなところには、やはり、「国民の目先を必ずどこかに転じる」という傾向があるため、「外圧」ないし「外からの脅威」というものを煽りたくなる可能性が高いのではないかと思うんです。
だから、「そういう意味での獲物はどこか」ということを、今、考えているでしょう。ちょうどいい獲物を探しているはずですね。
台湾をはじめとして、「いったい、どこが、獲物としてふさわしいか」を考えていると思います。台湾、韓国、日本、ベトナム、フィリピンなど、いろいろなところを獲物として見て、「どこと紛争を起こすと効果的で、政権の浮揚に役立つか」ということを考えているのではないかな。
だから、今、それへの対応が、アジアの国々で始まってきているんですね。(中略)
中国はアメリカの国債も大量に持っているけど、「有事のとき、アメリカが何をするか」といったら、それをみな召し上げるのは、ほぼ間違いないでしょうね。
それで、中国も、「ヨーロッパのほうに、多少、融資でもして、唾付けをしようか」という気持ちを少し持っているようですね。
(110~114ページ)
アメリカと中国の戦いは、時間を長くかければ中国が有利になっていくが、2050年以降は今度はインドのほうが中国より強くなるだろうから、中国はパキスタンからアフリカまでいろいろな所に点を打ち、アジア各国に味方を増やして、インド包囲網もつくっている。
好景気のあとバブル崩壊で不景気になった場合、中国のような軍事独裁国家は、国民の目先を転じるため外圧や外の脅威を煽る可能性が高いから、今、それへの対応がアジアの国々で始まってきている。
中国はアメリカ国債も大量に持っているけれども、有事のときアメリカはそれをみな召し上げるのはほぼ間違いないので、中国も、ヨーロッパのほうに多少融資して唾付けをしようかという気持ちを持っている――。
国際面のニュースの断片が、ジグソーパズルのようにつながっていく気がします。
とても宗教家によるものとは思えない、中国の国家戦略に関する、簡潔でしかも密度濃いお教えだと私は思うのです。
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『国家社会主義への警鐘』大川隆法著 |
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