JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

死角 オーバールック マイクル・コナリー著 古沢嘉通訳

2011-03-23 22:46:03 | 


震災以来、計画停電とうのが続いていて、今日で何回目だろうか、夜は2度目でちょうど7時前から8時過ぎまで闇に包まれるての食事になりました。
被災された方がたくさんいるのに、こんなことは申し訳ないのですが、暗闇でも出来るだけおいしくと、ポトフとペンネを停電前い作って、石油ストーブで暖めていただきました。



TVなしですが、私の中国出張に淋しいだろうと、オクサンがかってくれた、ipad用クマサンスピーカーで今夜はミシェル・カミーロとトマーテの音楽を聴きながらの食事でした。
電気は8時過ぎにつきましたが、ついた途端はないほうが心が落ち着いているような変な気分です。



食事も終わって、電気もついて、いつもの記事を書くことにします。

マイクル・コナリーのハリー・ボッシュ・シリーズという刑事ものはもう13作目になるみたいです。本屋さんで新しいものを見つけたので即購入、3連休に出張で持って行きました。
読み始めると、これが時間経過を追ってどんどん進んでいく形態で読みやすい。一本道をたどる書き方は、なんだか久しぶりで引き込まれます。
話は放射能物質をいつでも入手できる技師が殺害され、セシユムが盗まれます。テロ集団の関与かとロス市警のハリー・ボッシュの殺人捜査にFBIが乗り出してきての展開です。
いつもは重い感じのハリー・ボッシュ・シリーズですが映画的構図とスピーディーな展開で、一味違います。
この3連休に読み進んで319ページまできて今晩中には上巻は読めてしまう勢い、明日には下巻に続けたいので本屋さんに行きました。
本屋さんでよくよく見ると下巻なんかありません。マイクル・コナリーのボッシュは重たい、長いという先入観があり、本屋さんでとりあえず上巻をかったものと思い込んでいました。
残り70ページぐらいでこのシュツエーション、あれれと思いながら本屋さんを出た途端、犯人と筋だてが解りました。
辻褄が合わないところを考えながら自宅へ戻って本を開いてみればその2ページ頃には考えた通りの展開になり始めました。
テロ集団とのアクション展開を思い浮かべ、下巻があると思ってしまったのはおっちょこちょいですが、途端犯人がわかってボッシュみたいになって気分いいです。
解説を読むといつもと感じが違うことうなずけました。どうやら新聞小説として連載したものを加筆したようで、章の切れがベースにあったようです。

犯人は別として途中のJAZZが出てくるところを抜粋します。

“市の中心部へと南下する交通量は少なく、ボッシュは時速百三十キロほどの安定した速度で車をすすめた。ステレオのスイッチをいれ、中央コンソールから一枚のCDをそれがなんなのか見ずに選んだ。最初の曲の出だしの音で、ベース奏者のロン・カーターの日本からの輸入盤だとわかった。運転中に聞くのにふさわしい音楽であり、音量を上げた。
音楽は考えを整理するのに役立ってくれた。事件の様相が変化してきたのがわかっていた。少なくとも連邦警察は、殺人犯でなく、なくなったセシウムを追っている。ささやかな相違だが、ボッシュは重要だと思った。”

さてこのロン・カーターのアルバムですが何でしょうね。話の時間設定は加筆された段階で2007年春になります。しかし実際に書かれているのはもう少し後、2007年8月に発売された「It's the Time」じゃないかと思いたい。作者マイクル・コナリーがこの小説を加筆中に聞いて気に入ったんじゃないかと思います。
コメント (4)
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