【対放射能知識】
ホウレンソウから検出された放射性物質のヨウ素131は、半減期が8日と短いので、ホウレンソウを8日間冷凍したらヨウ素はどうなるのか?
ヨウ素131の放射能が弱いと思われがちだが、違います!
半減期が30年と長いセシウム137ばかりが注目されていますが、ヨウ素の半減期の短さは、活性の激しさを意味しており放射能はむしろ強く、危険は大きいのです!
とはいえ半減期が8日なら、冷凍庫や冷蔵庫で保存すればリスクは減ると考えていいのだろうかですが、半減期を繰り返せばヨウ素は80日で1024分の1になります。
ヨウ素は冷凍庫の中であろうと、体内であろうと、放射能は8日間で半分になります。
また、ヨウ素は、たとえばホウレンソウを食べるときに湯がくだけでも放射能は、軽減します!
全般的に、葉もの野菜は丁寧に洗えば、放射性物質が10分の1になってしまいますが、放射能は皮膚からも侵入しますので厚手の手袋で済み洗いしてください!
飲料水は8日間汲み置きすればヨウ素が、半減するのかというと本来、雑菌の繁殖を抑えるために入っている塩素も抜けてしまいますので、そのため、おなかを壊すといった別の健康被害が出てしまいます!
【米の研ぎ水や、洗濯水や、お風呂の水は安全なの?】
水道水は、飲むだけではありません。
お風呂、料理、洗濯など、さまざまな場面で水道水は使われます!
体内に摂取した場合を想定した値ですが、手洗いやお風呂、お米の研ぎ水などは、体内に入ってくることが少ないと言えます。
内部被曝には、放射性物質が食物や飲料水から入り込む被曝のほかに、傷口や皮膚から直接吸収するケースがありますが、皮膚は外敵から防御する役割を持っていますが、やはり放射能は皮膚からも浸透しますので注意が必要です!
【衣服についた放射性物質は、安全か?】
放射性物質は、目に見えません!
その多くはちりや、埃に付着します!
そして、呼吸を通じて内部被ばくします!
また大気中に放出されたヨウ素はガス状のまま移動したり、同じ放射性物質のセシウムやストロンチウムのように、ちりや埃にくっつき移動しますので、放射性物質を落とすのは、汚れを落とす作業と同じなのです!
今回の原発事故では「脱いだ服はポリ袋に入れておく」というアドバイスもされました。
また拡散防止のためには、こまめな洗濯も効果的です。
部屋に入る前に放射性物質を払い落とすことには、外部被曝を少なくする以外に、室内に入り込んだ放射性物質を吸い込んで内部被曝するのを防ぐという効果もありますので、実行してください!
勿論、肌や毛髪についた放射性物質も、シャワーを浴びることで一定量を洗い流せますので、安心するためには帰宅したら大変でしょうがシャワーを浴びることです!
部屋の中に入り込んだ放射性物質はどう排除するのでしょうか?
空気中に放射性物質が浮遊していることを想定して製造販売をしていませんので、効果はありません!
ただ、セシウムやストロンチウムは、目の細かいフィルターを通すと、かなりの割合で、ちりや埃と一緒にふるい落とせます。
マスクにも、除去効果はあります。
ヨウ素は活性炭に付着するので、活性炭フィルターは効果的です!
【赤ちゃんの対策は】
乳幼児や、妊婦の放射線対策は?
胎児や乳児がもっとも放射線の影響を受けやすいので、もし同じ量の放射線に被ばくした場合には、
20歳より5歳、
5歳より1歳、
1歳より新生児、
新生児よりも胎児
というように、小さければ小さいほど放射線の影響を受けます!
また妊娠中に放射線を受けたことで胎児に現れる影響は、どのような時期に放射線を受けたかによって大きく違います!
最も影響を受けやすいのは、受精してから着床前後で、細胞分裂が最も活発な時期です!
胎児や赤ちゃんに、悪影響が出ると考えられるのは50ミリシーベルト以上ですから、50ミリシーベルト未満の胎児被曝量は、妊娠継続を断念する理由になりません!
【安定ヨウ素剤を飲むと、効果があるのか?】
放射性ヨウ素が甲状腺に集まると甲状腺がんを発症する可能性があります。安定ヨウ素剤は、それを予防する効果があります!
原発の作業員や、周辺地域の住民に予防的に投与されています!
被曝後でも、数時間以内に投与すれば、放射性ヨウ素が甲状腺に集まりませんが、副作用もあります!
甲状腺機能の低下や、重度のアレルギー反応が起こることもあり、小さな子どもほど、影響が心配されます!
安定ヨウ素剤は、投与しても24時間以内に体外に排泄されてしまうため、摂取のタイミングも難しくて、リスクがあっても投与したほうがいいと判断されるレベルは、50~100ミリシーベルトの被曝です!
【母乳を子どもにあげていいのか?】
放射性物質が、母乳中に濃く出ることはありません!
半減期があるので、減っていきますし、摂取基準内であれば慢性的に摂取しても、健康被害が出たという報告はありませんが、控えた方が無難でしょう!
現在のように、基準値を超える放射性物質を含む食品や飲料水が、市場に流通していますので、母親が食品や水を摂取すると母乳への影響が大きく乳児への影響も甚大であると考えるべきです!