ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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サム・ムーア@ブルーノート東京 2

2006-11-19 11:49:52 | ソウル、ファンク
SAM MOORE / OVERNIGHT SENSATIONAL

サム・ムーアのブルーノート東京最終公演レポートのつづきです。

さてここからは山場の連続です。まずスタックス時代のソウル・ブラザー、オーティス・レディングの「I Can't Turn You Loose」。嬉しい選曲ですね。ブルース・ブラザーズでも有名ですが、やっぱりその辺を意識しているんですかね?

この曲はエンディングにやられました。終わったと思っても「One More,One More」とか言ってまた始める。そして終わっては始め、終わっては始めの繰り返し。いったい何回やったんでしょう?その度に客席は大うけ!サムも上機嫌。こう言ったディープでコテコテな演出は、いかにもソウル!って感じで良いですね~。

盛り上がりの後、流石に疲れたような表情を見せたサム・ムーア。ヒート・アップしすぎた観客を一旦着席させ、静かに始まったのが名スロー「When Something's Wrong With My Baby」。この構成が素晴らしい。「落とす」と言うのはこういうことを言うんだな、という見本のように、ストーンっとバラードの世界に空間を引き込みます。そしてサムの歌がまた良い!ホントに良い!

一言一言かみ締めるように、切なげに泣くようなテナーを聴かせます。後半は語りのようになり、英語がダメな私にはもちろんその内容は分かりませんでしたが、ゴスペル的でソウルフルな語り口に感動して思わず潤っときました。終わった後、着席していた観客もあらためてスタンディング・オベイション。感動的です。

そしてその感動覚めやらぬ内にサプライズが訪れます。サムの奥様かな?と思われる女性に紹介され、まさかの忌野清志郎が登場。しかもフラっと訪れただけの普段着のようないでたちでした。抗がん剤治療などもしているという話を聞いていただけに、心配と期待と複雑な気分で見守りました。あの場に居た多くの人は似たような気持ちだったと思います。

そしてサムと清志郎のデュエットが始まり、曲は「I Thank You」。サビを叫ぶ清志郎、あの声です。客席が沸きました。さらに途中歌を任されると、サムを讃える内容の、いかにも即席風な荒っぽい日本語詞を高らかに吠え、これがあまりにもキヨシロー節で嬉しくなりました。カッコ良かったです。

そう言えば清志郎は82年にサム・ムーアを日本へ招き「THE DAY OF R&B」というイベントを開催していましたね。そんな憧れのサム・ムーアからまた元気を貰ったことでしょう。

そして清志郎に代わって紹介されたのがゴスペラーズ。これはもうお祭り騒ぎ。サム&デイヴの代表曲「Soul Man」~スライの「Dance To The Music」、さらに「Soul Sister, Brown Sugar」と、ちょっとゴスペラーズのメンバー達がはしゃぎ過ぎな感じもしましたが、気持ちは分かります。

この大盛り上がり大会で大大円かと思いきや、またやってくれました。最後はしっとりと、今は亡きビリー・プレストンの「You Are So Beautiful」。サムとビリーは長く友人だったようで、この曲を歌うサムの表情はなんとも言えませんでした。もちろん歌も素晴らしかったです。参りました。

と同時にここにビリーが居たらどんなに素晴らしいだろう…、とか考えてしまいました。それは「Rainy Night In Georgia」でコンウェイ・トゥイッティを思い出さずには居られなかったり、もちろんサム&デイヴの名曲群ではデイヴ・プレイターとの熱いハモリを思い出したり。

色々な意味で感慨深いライブでした。サム・ムーア様、ありがとう!

でもただ一つ、サム・ムーアが1人で気合いたっぷりに歌う「Soul Man」も聴きたかった、なんて言ったら欲張り過ぎですかね? ではまたそれは次回に!お願いします。



ちなみに、Soul Searcher氏のブログにて、1曲目のインストはジミー・スミスの「Back At The Chicken Shack」。そして例の黒人女性シンガーは日本で活動するブレンダ・ヴォーンというシンガー、と言うことが判明しました。ブレンダ・ヴォーンはあらためてライブを見てみたいですね~。



~関連過去ブログ~ お茶のお供にどうぞ。

 06.11.18 サム・ムーア@ブルーノート東京 1
 06.11.17 サム・ムーアに大興奮!
 06.11.14 リズム・カントリー&ブルース
 06.10.25 サム・ムーア(SAM MOORE / OVERNIGHT SENSATIONAL)





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