ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
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フジロックの20曲

2013-08-03 17:58:56 | フジロック
フジロックの興奮冷めやらぬ今日この頃ですが、前夜祭を含めて全てが名場面といっても過言ではないその夢の空間の中で、特に印象的な瞬間を切り取った20曲。

Skinny Lister / John Kanaka(7/25 GAN-BAN SQUARE 前夜祭)
Ron Sexsmith / Love Shines(7/26 RED MARQUEE)
Eddie Roberts' West Coast Sounds / Bouncin' Around (7/26 FIELD OF HEAVEN)
Gary Clark Jr. / If Trouble Was Money(7/26 FIELD OF HEAVEN)
Tower Of Power / Soul With A Capital "S"(7/26 ORANGE COURT)
Skrillex / Scary Monsters & Nice Sprites(7/26 WHITE STAGE)
Priscilla Ahn / Diana(7/27 RED MARQUEE)
Killswitch Engage / ???(7/27 WHITE STAGE)
Karl Hyde / Jumbo(7/27 GREEN STAGE)
Björk / Hyperballad(7/27 GREEN STAGE)
The Hot 8 Brass Band / Sexual Healing(7/27 CRYSTAL PALACE TENT)
Portugal. The Man / Helter Skelter(7/28 WHITE STAGE)
Jazzanova / Boom Clicky Boom Klack(7/28 ORANGE COURT)
Los Guanches / ???(7/28 Cafe´ de Paris)
Mulatu Astatke / Yekatit(7/28 ORANGE COURT)
Lotus / Spiritualize(7/28 FIELD OF HEAVEN)
Bassekou Kouyaté & Ngoni Ba / Ne Me Fatigue Pas(7/28 ORANGE COURT)
Lettuce / Lettsanity(7/28 FIELD OF HEAVEN)
David Murray Big Band Featuring Macy Gray / Relating to a Psychopath(7/28 ORANGE COURT)
The Hot 8 Brass Band / ???(7/28 苗場食堂)

前夜祭からその魅力を爆発させた英国トラッド・フォーク・パンクなスキニー・リスター。レッド・マーキーでの大観衆を前にした大盛り上がりなライヴもさることながら、その直後に岩盤ブースに場所を移しての2ndラウンドはさらにディープな盛り上がり。アカペラで歌われ、歌詞が分らなくても大合唱になってしまう「John Kanaka」は特に印象的でした。やっぱり前夜祭っていうのは、一年ぶりにこの場所に戻ってきた嬉しさと、明日から続く3日間への期待とでとんでもない昂揚感に包まれてて、何とも言えない雰囲気ですよね。そしてタナカクマキチさんの「舞茸天丼」を食べたとき、あ~フジロックに来たー!と感無量になりました。

いよいよ明けて初日、レッドマーキーで観たロン・セクスミス。彼が歌い出した瞬間、場内の気温がちょっと下がったような錯覚を覚える、そんな爽やかな風を感じさてくれたライヴでした。特に大好きな「Love Shines」には身も心もほぐされました~。奥へ進んでヘヴンにてエディー・ロバーツ・ウェスト・コースト・サウンズ。シンプルな編成ながら密度の濃い強力なファンク。特にドラムのジャマール・ワトソンのキレッキレなリズムに悶絶。そして期待の大型新人ゲイリー・クラーク・ジュニア。いたってマイ・ペースなライヴっぷりに返って大器を感じさせられました。同郷テキサスの大先輩、故アルバート・コリンズの名曲「If Trouble Was Money」は嬉しかったです! このゲイリーを最後まで観てしまったが為に後半しか観れなかったタワー・オブ・パワー。しかしこれが素晴らしかった! レジェンドならではの縦横無尽なファンク&ソウルにもうやられっぱなし。アンコールのラストを締めた「Soul With A Capital "S"」にベイエリア・ファンクの神髄を観ました! さらにこれで終わりではありません。この日の最後はホワイトにて、エレクトリック・ダンス・ミュージック界のモンスター、スクリレックスです!! これが半端無かった! オープニングのカウントダウンから大興奮でしたが、終始爆音で繰り出される暴力的なビートの連続は、その演出も含めてほとんどスペクタルな世界。最後は「Scary Monsters & Nice Sprites」で大団円という、まさに“オー・マイ・ガー!!!”なステージでした。

2日目。再びフジに舞い降りた天使、プリシラ・アーン。新作から「Diana」を始め、ほとんどの曲でキーボードを弾きながら歌うという新しいプリシラを見せてくれました。私は年甲斐も無く最前列ほぼド真ん中のかぶり付きで、たっぷりとトロけさせて頂きました~。その後、例によって奥地へ移動し、ヘヴンのスキニー・リスターなどを堪能。そして本日のメイン、ビョークに備えて早々に山を下りることにした訳ですが、その道のりにフジロックの面白さをあらためて実感させられたんです。ちょうどオレンジでジェリ・ジェリのダビー&トランシーなアフリカン・グルーヴに浸かっている最中でした。我に返ってグリーンを目指した訳ですが、隣のヘヴンではスザンヌ・ヴェガがライヴの最中。彼女の歌声を1曲だけ聴いてヘヴンを後にするも、今度はアヴァロンでシアター・ブルックが盛り上がってる。これもチラ見しつつ道を急ぐと、極めつけはホワイトでキルスウィッチ・エンゲイジという超強力メタルコアが待ち構えていた訳です。山の中を歩きつつ、次から次へと多種多彩な音楽に出会う、これぞフジロックの醍醐味ですよね。まあ、私も若い頃はメタル・キッズだったこともあり、キルスウィッチ・エンゲイジのステージには血が騒ぎました。失礼ながら、曲目等はさっぱり分りませんでしたが…。そしてグリーンにたどり着くとそこではカール・ハイドがライヴ中。実は私、アンダーワールドも大好きでして、特に「Beaucoup Fish」には思い入れがあるので「Jumbo」が始まった時はテンション上がりましたね~。いや~、フジロックってホント面白い!

さて、ビョークです。今年のメイン中のメインですよ!もうホントに全てが素晴らしかった。1曲選べと言われれば、やはり「Hyperballad」ですかね。前回の来日時同様LFOの「Freak」とのマッシュアップ・ヴァージョン!前回の武道館ではスタンド席から眺めていましたが、今回はモッシュピット内でビョークの宇宙を浴びるように体感致しました!ホント最高!!もうここで全てを終わりにしても良いぐらい。ですがフジはそれを許しません。 場所をパレス・オブ・ワンダーに移し、クリスタル・パレス・テントにてホット8ブラス・バンド。これ楽しみだったんですよ!実は私、パレスでがっつりライヴ観るのはこれが初めてだったんです。パレス独特の熱気って良いですね。そして最も聴きたかったマーヴィン・ゲイのカヴァーで昇天。

泣いても笑っても最終日。まずはホワイトにてアラスカからのサイケ・ロック・バンド、ポルトガル・ザ・マンが期待通りの格好良さ。ラストにやったビートルズの「Helter Skelter」には痺れました。オレンジ・コートでハイセンスな生クラブ・ジャズを繰り広げたジャザノヴァ。雨の中集まった大勢のお客さんを踊らせてくれました。そして泥んこ&沼な道のりをのり超えて辿り着いたカフェド・パリ。ムーランルージュな空間を盛り上げていたのはキューバからやってきたロス・グアンチェス。極上のラテン・サウンドはここが日本であることを一瞬忘れさせられてしまう程。そして彼らの終演直後に始まったカフェド・パリ名物のポールダンス。猥雑感たっぷりでありながら、磨き抜かれたアクロバティックな技の数々とその美しさはほとんど芸術の域。素晴らしい!! オレンジに戻ってエチオピアンジャズの巨匠ムラトゥ・アスタトゥケ。最後にやったのは「Yekatit」だったかな?エキゾチックなファンクネスが格好良かったです。そしてヘヴンでロータス!!これも最高でした。ハッピーでオーガニックなライヴトロニカがヘヴンにぴったりの極上空間を作りあげました。そのサウンドの昂揚感と観客達の盛り上がりっぷりは既にメイン級。途中で抜けてオレンジへ行きたかった私ですが、結局「Spiritualize」に浸かりまくって最後まで観てしまいました。そして急いでオレンジへ向かうとそこでは西アフリカからのバセク・クヤーテ・アンド・ンゴニ・バによる饗宴が。伝統弦楽器ンゴニの音色が紡ぐアフリカン・グルーヴ。「Ne Me Fatigue Pas」のようなダンス・ナンバーは特に強力でした!最終日トリの時間帯はヘヴンのレタスとオレンジのデヴィッド・マレイが丸被り。レタスは過去に1度観ているので今回はデヴィッド・マレイを選択。ですがその前後でちょっとだけレタスも観ることが出来ました。「Lettsanity」格好良かった~。でもエリック・クラズノーって居ました? そしてデヴィッド・マレイのビッグ・バンド。フジ最終日をビッグ・バンドで締めるって素敵じゃないですか!しかもフィーチャリング・シンガーはメイシー・グレイですからね。「Relating to a Psychopath」で登場した時の彼女のオーラは半端無かったです。フリーキー且つスウィング感抜群のビッグ・バンドも素晴らしく、もうホント最高でした。山の中のロックフェスでこんな音楽を聴けるなんて、やっぱりフジロック最高!!

で、これで終わりじゃないんです。この後、ホワイトのザ・エックス・エックス、グリーンのザ・キュアーを横目に苗場食堂へ。敢えて大きなステージを素通りしてこの小さな食堂へ向かう。別にお腹がすいていた訳ではありません。この裏の小さなステージで行なわれる最後のお祭り、それは我らがホット8ブラス・バンドだったんです!! パレスのホット8も楽しみでしたが、苗場食堂での彼らも超楽しみでした。で、始まる前からステージ前で待っていたんですが、そろそろかな?と思った頃、レッド方面からブラスの音が聴こえ、もしや!?と思って小走りでその音の方へ急ぐと、案の定、ホット8の皆様がパレードしてくるじゃないですか! おそらくレッドの辺りから苗場食堂までのほんの短い道のりだったと思いますが、それでもニューオーリンズ・スタイルのパレードを観れたのには大興奮。もちろん私も彼らの後ろに連なって一緒に苗場食堂までついていくというまさに感無量な瞬間でした。あまりに興奮し過ぎて曲目は覚えていません…。もちろんその後の苗場食堂でのライヴも最高でした。さらに場外岩盤でのライヴ&サイン会も堪能し、私のフジロックはホット8と共に幕を下ろしたのでした。