MUMFORD & SONS / BABEL
当ブログ恒例のフジロック予習特集第1弾、マムフォード&サンズです。今年2月に発表された第55回グラミー賞で数ある部門の中でも最重要とされる『ALBUM OF THE YEAR』を受賞したのは彼らの最新作「BABEL」でした。そのマムフォード&サンズがフジロックにやってくるんです!
さて、マムフォード&サンズについて語るとなると、まずは栄光の『ALBUM OF THE YEAR』受賞から遡ること2年、2011年のグラミー賞授賞式を振り返らずにはいられません。『BEST NEW ARTIST』にノミネートされていたこの年、この授賞式で彼らは自曲の「The Cave」を披露し、さらにアヴェット・ブラザーズと共にボブ・ディランと共演したんです。かつてフォークとカントリーをロックに結びつけた大御所と、現行の新感覚フォーク/カントリー・ロックの旗手2組による共演。これは大変な話題になりましたね。私もこの授賞式で初めてマムフォード&サンズが演奏する姿を観て、ワクワクしたものです。特にシンガーのマーカス・マムフォードがバスドラを踏みながら歌う姿はなかなか衝撃的でした。もちろんディランとの共演「Maggie's Farm」にも大興奮。そしてこれを契機にマムフォード&サンズはより一層の飛躍を成し遂げ、2年後に『ALBUM OF THE YEAR』を受賞する程のビッグ・グループに成長したとも言えるでしょう。でもこの2011年のグラミー賞でマムフォード&サンズを見て彼らをアメリカのバンドだと思われた方も多かったのでは?ですがご存知の通り、彼らはイギリスのバンドなんです。
2007年、ウェスト・ロンドンで結成されたマムフォード&サンズ。メンバーはマーカス・マムフォード(vo, g, ds, mandolin)、カントリー・ウィンストン・マーシャル(vo, banjo, dobro)、ベン・ラヴェット(vo, key)、テッド・ドウェイン(vo, b)の4人編成。彼らの特徴と言えば、ロマンを感じさせる雄大な楽曲であるとか、野太くもエモーショナルな歌声であるとか、疾走するかの如く鳴り響くバンジョーの音色であるとか、イギリスのバンドらしからぬブルーグラス、カントリー、フォークなど米ルーツ・ミュージックからの影響を自らの個性に昇華させたような、まさに新時代のアメリカーナ・サウンド。今年のグラミー賞でも『ALBUM OF THE YEAR』を受賞した一方で、惜しくも受賞こそ逃したものの、ボニー・レイット達と並んで『BEST AMERICANA ALBUM』にもノミネートされていたんです。
でも彼らの“新しさ”はアメリカーナ的でありながらイギリスらしさも濃厚なところだと思います。やはり米ルーツ・ミュージックとは異質な湿った叙情性がある。それは英トラッド・フォークからの影響かもしれませんが、私はそこにUKロック的なエモーションを感じずにはいられないのです。つまりエレキ・ギターを弾くか、バンジョーを惹くかの違いで、本質的にはコールドプレイ辺りのUKロックに近いのではないかと。緩急付けたドラマチックな展開から情緒豊かなメロディ・ラインが溢れ出る昂揚感はまさにUKロックのそれ。しかもその昂揚感に米南部的フィーリングを醸す荒々しい歌声やブルーグラスな早弾きで駆け抜けるバンジョーが一層拍車をかけるというのが、マムフォード&サンズ唯一無比の魅力。ちなみに彼らのデビュー作「SIGH NO MORE」と2nd作「BABEL」、どちらもプロデューサーを務めたのはコールドプレイの「VIVA LA VIDA OR DEATH AND ALL HIS FRIENDS」や「MYLO XYLOTO」を手掛けたマーカス・ドラヴスでした。
果たしてマムフォード&サンズはUKロックなのか? それともアメリカーナなのか? いや彼らの音楽を聴いているとそんなジャンル分けにまったく意味が無いことを教えられます。ちなみに中心人物のマーカス・マムフォードはイギリスで育ちましたが生まれは米国カリフォルニア州だそうです。もちろん御両親は英国人。彼が生後6ヶ月の時に家族でイギリスに帰国。その両親はアメリカ発祥のキリスト教団体に入ってらして、帰国後はその団体のイギリスとアイルランド全体の指導者になっているとか。そういったバックボーンもマーカス・マムフォードの音楽性に影響を与えているかもしれませんね。
そんなマムフォード&サンズがフジロックにやってきます。なんと今回が初来日。しかもいきなりフェスで観ることが出来るんです! 今年は6月に開催されるグラストンベリー、8月に開催されるロラパルーザなど、英米を代表するビッグ・フェスでヘッドライナーを務めることがアナウンスされています。さらに7月から8月にかけて英米各地で開催される「ジェントルメン・オブ・ザ・ロード・ストップオーバー」というフェスを自ら主催します。そんなマムフォード&サンズをフジロックで観れるんです。これって凄いことですよ! ですが問題は出演位置。英米での状況を考えればグリーンのヘッドライナーで文句無しなのですが、残念ながらそうではないんですよね~。しかもラインナップ上でロゴ表記すらされてない扱い。おそらくグリーンのトリ前やホワイトのトリでもないと思われます。となるともう少し早い時間帯でのグリーンでしょうか?なんか勿体ないですよね~。ま、ある意味贅沢とも言えますが…。ま、どちらにしろ、おそらく数日後にはフジのステージ割も発表されるでしょうから、マムフォード&サンズが何所に入るか、要注目です。
http://www.youtube.com/watch?v=rGKfrgqWcv0
アメリカのレッドロックス円形野外劇場でのライヴ。この一体感のある盛り上がりは凄いですよね。やはり野外が良く似合う。メンバー4人が横並びな演奏スタイルもブルーグラス的で格好良い。
http://www.youtube.com/watch?v=iYOpd2Pw6x8
こちらはオランダのPinkpop Festivalでの1時間近くに渡るステージを丸々。昼の野外も気持ち良さそうですね。
当ブログ恒例のフジロック予習特集第1弾、マムフォード&サンズです。今年2月に発表された第55回グラミー賞で数ある部門の中でも最重要とされる『ALBUM OF THE YEAR』を受賞したのは彼らの最新作「BABEL」でした。そのマムフォード&サンズがフジロックにやってくるんです!
さて、マムフォード&サンズについて語るとなると、まずは栄光の『ALBUM OF THE YEAR』受賞から遡ること2年、2011年のグラミー賞授賞式を振り返らずにはいられません。『BEST NEW ARTIST』にノミネートされていたこの年、この授賞式で彼らは自曲の「The Cave」を披露し、さらにアヴェット・ブラザーズと共にボブ・ディランと共演したんです。かつてフォークとカントリーをロックに結びつけた大御所と、現行の新感覚フォーク/カントリー・ロックの旗手2組による共演。これは大変な話題になりましたね。私もこの授賞式で初めてマムフォード&サンズが演奏する姿を観て、ワクワクしたものです。特にシンガーのマーカス・マムフォードがバスドラを踏みながら歌う姿はなかなか衝撃的でした。もちろんディランとの共演「Maggie's Farm」にも大興奮。そしてこれを契機にマムフォード&サンズはより一層の飛躍を成し遂げ、2年後に『ALBUM OF THE YEAR』を受賞する程のビッグ・グループに成長したとも言えるでしょう。でもこの2011年のグラミー賞でマムフォード&サンズを見て彼らをアメリカのバンドだと思われた方も多かったのでは?ですがご存知の通り、彼らはイギリスのバンドなんです。
2007年、ウェスト・ロンドンで結成されたマムフォード&サンズ。メンバーはマーカス・マムフォード(vo, g, ds, mandolin)、カントリー・ウィンストン・マーシャル(vo, banjo, dobro)、ベン・ラヴェット(vo, key)、テッド・ドウェイン(vo, b)の4人編成。彼らの特徴と言えば、ロマンを感じさせる雄大な楽曲であるとか、野太くもエモーショナルな歌声であるとか、疾走するかの如く鳴り響くバンジョーの音色であるとか、イギリスのバンドらしからぬブルーグラス、カントリー、フォークなど米ルーツ・ミュージックからの影響を自らの個性に昇華させたような、まさに新時代のアメリカーナ・サウンド。今年のグラミー賞でも『ALBUM OF THE YEAR』を受賞した一方で、惜しくも受賞こそ逃したものの、ボニー・レイット達と並んで『BEST AMERICANA ALBUM』にもノミネートされていたんです。
でも彼らの“新しさ”はアメリカーナ的でありながらイギリスらしさも濃厚なところだと思います。やはり米ルーツ・ミュージックとは異質な湿った叙情性がある。それは英トラッド・フォークからの影響かもしれませんが、私はそこにUKロック的なエモーションを感じずにはいられないのです。つまりエレキ・ギターを弾くか、バンジョーを惹くかの違いで、本質的にはコールドプレイ辺りのUKロックに近いのではないかと。緩急付けたドラマチックな展開から情緒豊かなメロディ・ラインが溢れ出る昂揚感はまさにUKロックのそれ。しかもその昂揚感に米南部的フィーリングを醸す荒々しい歌声やブルーグラスな早弾きで駆け抜けるバンジョーが一層拍車をかけるというのが、マムフォード&サンズ唯一無比の魅力。ちなみに彼らのデビュー作「SIGH NO MORE」と2nd作「BABEL」、どちらもプロデューサーを務めたのはコールドプレイの「VIVA LA VIDA OR DEATH AND ALL HIS FRIENDS」や「MYLO XYLOTO」を手掛けたマーカス・ドラヴスでした。
果たしてマムフォード&サンズはUKロックなのか? それともアメリカーナなのか? いや彼らの音楽を聴いているとそんなジャンル分けにまったく意味が無いことを教えられます。ちなみに中心人物のマーカス・マムフォードはイギリスで育ちましたが生まれは米国カリフォルニア州だそうです。もちろん御両親は英国人。彼が生後6ヶ月の時に家族でイギリスに帰国。その両親はアメリカ発祥のキリスト教団体に入ってらして、帰国後はその団体のイギリスとアイルランド全体の指導者になっているとか。そういったバックボーンもマーカス・マムフォードの音楽性に影響を与えているかもしれませんね。
そんなマムフォード&サンズがフジロックにやってきます。なんと今回が初来日。しかもいきなりフェスで観ることが出来るんです! 今年は6月に開催されるグラストンベリー、8月に開催されるロラパルーザなど、英米を代表するビッグ・フェスでヘッドライナーを務めることがアナウンスされています。さらに7月から8月にかけて英米各地で開催される「ジェントルメン・オブ・ザ・ロード・ストップオーバー」というフェスを自ら主催します。そんなマムフォード&サンズをフジロックで観れるんです。これって凄いことですよ! ですが問題は出演位置。英米での状況を考えればグリーンのヘッドライナーで文句無しなのですが、残念ながらそうではないんですよね~。しかもラインナップ上でロゴ表記すらされてない扱い。おそらくグリーンのトリ前やホワイトのトリでもないと思われます。となるともう少し早い時間帯でのグリーンでしょうか?なんか勿体ないですよね~。ま、ある意味贅沢とも言えますが…。ま、どちらにしろ、おそらく数日後にはフジのステージ割も発表されるでしょうから、マムフォード&サンズが何所に入るか、要注目です。
http://www.youtube.com/watch?v=rGKfrgqWcv0
アメリカのレッドロックス円形野外劇場でのライヴ。この一体感のある盛り上がりは凄いですよね。やはり野外が良く似合う。メンバー4人が横並びな演奏スタイルもブルーグラス的で格好良い。
http://www.youtube.com/watch?v=iYOpd2Pw6x8
こちらはオランダのPinkpop Festivalでの1時間近くに渡るステージを丸々。昼の野外も気持ち良さそうですね。