ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

ケリー・ジョー・ヘルプス@渋谷タワレコ

2009-04-13 13:52:36 | ブルース
4月12日、渋谷のタワー・レコードでケリー・ジョー・ヘルプスのインストア・ライヴを観てきました。実は私、これまでケリー・ジョーにはさほどのめり込んで来ませんでした。デビュー時のスライドで聴かせるブルースから、近年の多彩な指弾きで紡ぐフォーキーな歌物まで、決して嫌いではないですが、何て言うか、上手すぎて、しなやかすぎて、ディープさに欠ける、みたいな勝手なイメージを持っていたんですよね。最新作のインスト・アルバムも企画的には興味深いですが、結局試聴だけで済ませてしまいましたし…。

ですが百聞は一見にしかずでした。目からうろこが落ちました。短いインストア・ライヴとは言え、素晴らしい演奏でした。4~5曲でしたが、最新作からのインスト曲を演るのかと思いきや、全てアコギ弾き語りでした。まず曲への気持ちの入り方が凄い。体をクネクネとよじりながら、ギターと一体化するかのごとくに奏でられるその音色のエモーショナルこの上ないことたるや! 別に激しいソロを弾く訳でもなく、ただひたすらアルペジオを主体にしたコードワークのみなんですが、それがたまらない程アメリカーナな情景を感じさせる。卓越したリズム感と絶妙の強弱でキレのあるグルーヴを生む右手のフィンガー・ピッキング、そして次々にフォームを変えながらメロディアスに紡がれる右手のコード・ワーク。もう、グイグイと惹き込まれましたね。もちろんブルージーな枯れの中に優しく暖かみのある歌声にもグッときました。

人柄的には、シャイなのか、大人しそうな印象で、MCらしいMCもなく、淡々と進められていましたが、インストアとは言え、リハも含めてすごく真面目に取り組む姿が印象的でした。赤いキャップも似合っていましたね。演奏以外ではあまり表情を変えない感じでしたが、アンコールを望む拍手には流石に嬉しそうにしていましたね。それと観に来ていた観客も凄く多かったです。人気あるんですね~。

そんなケリー・ジョー・ヘルプス、4月14(火) 横浜 Thumbs Up から日本ツアーが始まるようです。本番では最新作からのインスト曲や、伝家の宝刀スライド・ギターも披露されるのでしょうか? 私はこれからのフェス・シーズンに向けて金欠なので今回はパスせざるを得ませんが、行かれる方はホント羨ましいです!! でもインストア・ライヴだけでもみれて良かったです!