THE JOHN BUTLER TRIO / SUNRISE OVER SEA
超個人的フジロック・ベスト5。今回から数回に分けて発表したいと思います!
今日は第5位! ジョン・バトラー・トリオ(27日 WHITE)です!
この日はフジロックの初日。OASISの掲示板で知った「ダミアン・ライスのキャンセル」という寝耳に水の悲しいニュースがあったものの、私的にはakiko、レイルロードアース、ホット・クラブ・オブ・カウタウン、ジョン・バトラー・トリオという至福の流れが待っていたのです。
で、ジョン・バトラー・トリオです。この日、初日から素晴らしいアクトの連続に身も心もウキウキ状態だった私は、このトリオにももちろん期待していました。ポイントは色々なギター系弦楽器を重ねていた最新作のナンバーをトリオ編成でどのように再現するか? 案外オーストラリアらしいオーガニックで緩めのライブになるのでは?とも思っていました。
しかし蓋を開けてみたらこれが凄いのなんのって! とんでもないポテンシャルを持った3人でした。オーガニックでアーシーな土臭さを残しつつも、ヒリヒリとした緊張感に包まれた、ある意味プログレッシヴなルーツ・ロックって感じでした。
まずジョン・バトラーが操る11弦アコースティック・ギターの多彩な音色に驚きました。他にもバンジョーやワイゼンボーンも使ってたような気がしますが(既に記憶が曖昧)、やはりこの11弦ギターのインパクトが強烈。
アコースティック・ギターにもかかわらず、歪み系他のエフェクトをかまし、サウンドに変化を持たせると同時に厚みを得ていたようです。ある時は12弦ギターのような神秘的な広がり、ある時はバンジョーのようなトラディショナルな響き、またあるときは強力に歪んだロックな爆音。それは5本以上の指が動いてるようにも見えるフィンガリングも合せ、まるでマジックのようでもありました。
特にジョン・バトラーがギター一本で奏でた「Ocean」は絶品。そのあまりの美しさと入魂のプレイにただただ聴き惚れ、見入り、感動させられました。あれは神々しかった。
もちろんトリオによるバンド・サウンドも強烈。キレと推進力抜群のリズム隊、そしてこの上なくスピリチャルな歌声、それらが生み出す肉感的なグルーヴ感と崇高な空気感は、これがたった3人によるサウンドか?と思うと同時に、逆にこの3人だからこその奇跡のようにも感じました。
しかし前半、凄すぎる故の緊張感は観客の心が3人の世界に入れない壁を作っていたようにも思いました。そしてそれがほぐれたのはドラム・ソロでした。初めはたった一時間程度のステージなのにドラム・ソロが有るんだ…、と思いましたが、観客に「ヘイ!」とか言わせちゃうベタな展開が意外と功を奏し、一気にステージと観客の距離を縮めてくれました。
そして次の曲でゲストにマニー・マークが登場。独特の茶目っ気とユーモラスな身捌きはさらにステージと観客の一体化に一役買いました。最後は私の大好きなスピード・ナンバー「Funky Tonight」。スリリング&ハイテンションな演奏に盛り上がる観客、さらにそれに応えるジョン・バトラー。相乗効果が白熱のステージに拍車をかけ、ホワイトの夜が興奮と感動に包まれました。
それにしてもマニー・マークは働き者ですね。ビースティーズにソロはもちろん、オマーにジョン・バトラーですか! 他にも出てるかも?
*写真は彼らの3rdアルバム「SUNRISE OVER SEA」。04年の作品。彼らがオーストラリアのインディーズ界から世界へ羽ばたいた大出世作です。2枚組みのスペシャル・エディションには05年にスイスで行われた某フェスでのライブ音源が5曲収録されていまして、フジで圧巻だった「Ocean」も入っています。
~関連過去ブログ~ お時間有ったらぜひ!
07. 4.13 フジ予習:ジョン・バトラー・トリオ(「GRAND NATIONAL」)
超個人的フジロック・ベスト5。今回から数回に分けて発表したいと思います!
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この日はフジロックの初日。OASISの掲示板で知った「ダミアン・ライスのキャンセル」という寝耳に水の悲しいニュースがあったものの、私的にはakiko、レイルロードアース、ホット・クラブ・オブ・カウタウン、ジョン・バトラー・トリオという至福の流れが待っていたのです。
で、ジョン・バトラー・トリオです。この日、初日から素晴らしいアクトの連続に身も心もウキウキ状態だった私は、このトリオにももちろん期待していました。ポイントは色々なギター系弦楽器を重ねていた最新作のナンバーをトリオ編成でどのように再現するか? 案外オーストラリアらしいオーガニックで緩めのライブになるのでは?とも思っていました。
しかし蓋を開けてみたらこれが凄いのなんのって! とんでもないポテンシャルを持った3人でした。オーガニックでアーシーな土臭さを残しつつも、ヒリヒリとした緊張感に包まれた、ある意味プログレッシヴなルーツ・ロックって感じでした。
まずジョン・バトラーが操る11弦アコースティック・ギターの多彩な音色に驚きました。他にもバンジョーやワイゼンボーンも使ってたような気がしますが(既に記憶が曖昧)、やはりこの11弦ギターのインパクトが強烈。
アコースティック・ギターにもかかわらず、歪み系他のエフェクトをかまし、サウンドに変化を持たせると同時に厚みを得ていたようです。ある時は12弦ギターのような神秘的な広がり、ある時はバンジョーのようなトラディショナルな響き、またあるときは強力に歪んだロックな爆音。それは5本以上の指が動いてるようにも見えるフィンガリングも合せ、まるでマジックのようでもありました。
特にジョン・バトラーがギター一本で奏でた「Ocean」は絶品。そのあまりの美しさと入魂のプレイにただただ聴き惚れ、見入り、感動させられました。あれは神々しかった。
もちろんトリオによるバンド・サウンドも強烈。キレと推進力抜群のリズム隊、そしてこの上なくスピリチャルな歌声、それらが生み出す肉感的なグルーヴ感と崇高な空気感は、これがたった3人によるサウンドか?と思うと同時に、逆にこの3人だからこその奇跡のようにも感じました。
しかし前半、凄すぎる故の緊張感は観客の心が3人の世界に入れない壁を作っていたようにも思いました。そしてそれがほぐれたのはドラム・ソロでした。初めはたった一時間程度のステージなのにドラム・ソロが有るんだ…、と思いましたが、観客に「ヘイ!」とか言わせちゃうベタな展開が意外と功を奏し、一気にステージと観客の距離を縮めてくれました。
そして次の曲でゲストにマニー・マークが登場。独特の茶目っ気とユーモラスな身捌きはさらにステージと観客の一体化に一役買いました。最後は私の大好きなスピード・ナンバー「Funky Tonight」。スリリング&ハイテンションな演奏に盛り上がる観客、さらにそれに応えるジョン・バトラー。相乗効果が白熱のステージに拍車をかけ、ホワイトの夜が興奮と感動に包まれました。
それにしてもマニー・マークは働き者ですね。ビースティーズにソロはもちろん、オマーにジョン・バトラーですか! 他にも出てるかも?
*写真は彼らの3rdアルバム「SUNRISE OVER SEA」。04年の作品。彼らがオーストラリアのインディーズ界から世界へ羽ばたいた大出世作です。2枚組みのスペシャル・エディションには05年にスイスで行われた某フェスでのライブ音源が5曲収録されていまして、フジで圧巻だった「Ocean」も入っています。
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07. 4.13 フジ予習:ジョン・バトラー・トリオ(「GRAND NATIONAL」)