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16インターフェロン療法の開始年齢について

2007年12月03日 | インターフェロン療法について

インターフェロンの開始年齢については、インターフェロンが保険適応になった1992年と現在とでは10才くらいの開きが出てきました。というのは、保険適応になった当時は、65才までの方が対象ということでそれ以上の人には使わない方がいいのではないかという話が良くされました。治験でのデータも65才までの方の安全を確認しているに過ぎないと言う形で、66才以上の人たちに試用することで副作用が出ることが心配とか、65才以上では肝癌よりも他の病気でなくなることが多くなるから治療の意味もないのではないかともっともらしく説明していたものでした。現在はどうでしょう、治験も75才までの方が適応となるように幅が広がり、高齢といわれる方々にも、比較的安全に出来そうだと発表する先生方も増えてきました。
私自身、体力があって元気な方であれば、100才を目指して頑張りましょうという方なので、年齢で基準を決めるのは意味がないなあと思いつつ、どの方にも勧められる方法ではないところがあるため、慎重に検討して行くというのが大切だなと思いつつ診療をしてきました。

スライドは、各年齢層でどのように考えて、インターフェロンをした方がいいかを考えてるかを簡単に書いたものです。以前よりは、先輩方の治療の幅が広がっていますが、75才以上の方については、慎重に検討する必要があると言うことになっています。主治医の先生と相談しつつ自分にあった治療法を是非見つけて頑張っていただければと思います。