平成14年初版の本だから、もう随分古い方に入るが、最近書店で手にし、あの内田氏の本ということで読むことにした。
こういう初心者向け入門本的なものは、池田晶子さんは嫌う。わかりやすく読めたからといって、決してわかったことにはならないからである。自らの頭で考えよと。
そうはいっても、池田さんも入門本の全てを否定しているわけではなく、質のよいものはあるとも言っている。この本はどうであろうか。
読んだ結果としては、結構好印象である。
この本を読んでみると、マルクス、ソシュールから構造主義に至る歴史的な流れがよく整理されていて、大変参考になる。難解な現代思想についてのわかりやすい解説は、その内容が本当かどうかは個々に確かめるしかないが、全くわからないよりは、少しは内田的解説を知っていれば、フーコー、バルト、ラカンなどの著書へと歩むためのナビゲーターとして使えそうである。
もちろん池田さんに言わせれば、ナビゲーターによって現代思想を勉強しただけでは意味はない。自らの頭で考えるとは、思想をなぞることではないのだから、あくまで“考える”材料にすぎないということだろう。
こういう初心者向け入門本的なものは、池田晶子さんは嫌う。わかりやすく読めたからといって、決してわかったことにはならないからである。自らの頭で考えよと。
そうはいっても、池田さんも入門本の全てを否定しているわけではなく、質のよいものはあるとも言っている。この本はどうであろうか。
読んだ結果としては、結構好印象である。
この本を読んでみると、マルクス、ソシュールから構造主義に至る歴史的な流れがよく整理されていて、大変参考になる。難解な現代思想についてのわかりやすい解説は、その内容が本当かどうかは個々に確かめるしかないが、全くわからないよりは、少しは内田的解説を知っていれば、フーコー、バルト、ラカンなどの著書へと歩むためのナビゲーターとして使えそうである。
もちろん池田さんに言わせれば、ナビゲーターによって現代思想を勉強しただけでは意味はない。自らの頭で考えるとは、思想をなぞることではないのだから、あくまで“考える”材料にすぎないということだろう。