比べてはイケナイ
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松本元先生は脳科学が専門。神経・情報伝達の研究のために、その機能がわかりやすいヤリイカを実験材料に使いたかった。ところが、ヤリイカの養殖は不可能とされていた。先生は脳の研究そっちのけで、3年間、ヤリイカの養殖に没頭し、ついにそれに成功した。1975年のことである。ブリやマグロの養殖も可能になり、銀鮭まで養殖可能になった。一つのことに打ちこむ人がいるおかげで、私たちは膨大な恩恵を受けている。
石巻で活動している友人のカメラマン、けーすけ(平井慶祐)から、「和尚、銀鮭食べる?」と連絡があったから「食べたい!」と答えたら、一匹きた(だれでももらえるわけではありません)。
その魚体の美しさ、身の美味しさは筆舌に尽くし難いが、加えて「刺身で食べられる」という特典が付いている養殖の銀鮭である(キラキラ輝くピチピチした美しい魚体と、それを捌く家内の後ろ姿を見比べるようなことはしなかったと、あえて申し添えておく。むはは)。
けーすけにお礼を言えばいいのか、はたまた、こんなに素敵なものをすさまじい努力のすえに養殖してくれているマルキンさん(https://www.kaki-marukin.com/)にお礼を言えばいいのか迷うが、きっと両方である。※photo by 平井慶祐。
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