香典袋の中身の向う側

 昨日薄墨について書いてから、若い人と話していたら
「うちでは『余りの突然の出来事で、墨をしっかりすっている暇がありませんでした』という意味で薄墨で書くと聞きました」という話。
 そうですね。それもありですね。

 さて、香典袋の中身のお札は新しいものは入れないというシキタリがあります。
折り目の付いていないお札では、まるで亡くなるのも知っていて準備していたようで、申し訳ないからです。
 かといって、クチャクチャのお札を入れるわけにはいきません。そこで、なるべく新しいお札か、新しいお札の端に軽く折り目をつけて入れるという心やさしい方法が取られます。

 そんな心遣いをお札の端に見るにつけ、悲しみを共有し、気づかってくださっているという思いが伝わってくるものです。
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コメント
 
 
 
礼にはじまる (ミッシェル)
2008-06-30 18:07:31
なかなかここまでの心遣いは、凡人には気付かぬものでございます。
思いやりが礼節の原点なのかも知れません。
所持万事折り目の正しい方にお会いしたら、
これからは、心に宝をお持ちの方として大切に接して行くことに致します。
 
 
 
形の裏側 (和尚)
2008-07-01 16:31:38
人の心が分かってくる年齢になると、こういう形の裏側に興味が湧き、そしてまた、形の大切さが人生を一回りも大きくしてくれるんだなと得心しますね。
 
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