身勝手者の理想の世界

さてもさても、身勝手者の首をしめて殺そうとすると、この期に及んで命乞い。先生は首をしめながら言います。
「わしはおぬしを苦しませようとしているのではない。おぬしが望んでいる世界にしてやろうとしているのだ。おぬしはさきほど、自分の気に入らない者は勝手次第に殺してもお構いなしの世界ならば、さぞかし結構な世界だと言ったではないか。わしはおぬしのような奴は気に入らぬ。気に入らない面倒な奴だから私の勝手で殺すのだ。それがおぬしの願う世界なのだから、喜んで往生せい。あはは」とぐいぐいと首をしめる。
さて身勝手者、ここでようやく我が身の身勝手さに気づいた様子。先生が手をゆるめると涙ながらに言った……。
長くなるので、この続きは次回の完結編で。あはは。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )