趣都の誕生 萌える都市アキハバラ 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2003-02 |
コみケッとスペシャル5 in 水戸の
シンポジウムに登場した著者。
アニメやオタクに関する博識ぶりが印象に残り
読んでみたいと思ったのが、この本です。
考えたこともないことばかりで
非常に興味深かったです。
秋葉原のオタク街化が都市史的に前代未聞なのは
それが大企業による戦略的開発によるものではなく
人格の地理的な偏在によって発生したものだからである。
これが<趣味>を都市の構造にまで台頭せしめた。
秋葉原は、「個室」の延長として都市空間が形成されたとか、
オウム真理教のサティアンに「建築」という概念がない理由。
ディズニーアニメが排除してきた性的要素を
「セル画肌」として復活させたのは手塚治虫であることや
大衆化の象徴であるジャンボジェットに
子どもの絵が採用される日本の社会のあり方など。
幅広い論点から、「趣都」の誕生に迫っています。
(オタクに詳しくなりました。)
『コミックマーケット』(素人による同人漫画誌即売会)についての
記述もありました。
「大企業に金が流れたりコントロールされたりしないように
オタクが勝手に作ったシステム」・・・だそうです。