ナガオカケンメイとニッポン 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2009-11 |
12月9日のトークショーの課題図書。
blakbirdで購入して、一気に読みました。
「ナガオカ日記」というブログの抜粋なので、
様々なプロジェクトに対するその時の思いや
緊張感がストレートに伝わってきます。
この本の中で、ケンメイさんは、
「日本のものづくりは間違っている」といった
誰も、なかなか言いにくいこと
(でも、誰かが言わなくちゃいけないこと)を、
自分の責任において、
しっかりと「言明」しています。
そして、常に自分の立ち位置だけは
見失なわないような努力もしています。
以下、私が感じた部分を・・・。
●デザインは、いつも「立派」の中で育てられ、
無理やりに花を咲かせられる。
しかし、若い世代に根付かない「デザイン」は、
その土地にも根付かず、産業の原動力にもなりません。
●問題意識をどう表現していくか。
それも「生きる」「働く」ということなのではないかと、
思うのです。
●最近の日本人の気持ちが落ちているのは、
「愛のない依頼」を「仕事」として、
自分の時間や生活を犠牲にしなくてはならない
「不自然さ」にあると思います。
●私たちは一日にどれくらいの嘘をつくでしょう。
私たちは一年にどれくらいの
「本当はわかっているけどできないこと」を見送っているでしょう。
●どんどん個人の個性の選択の自由が増えていくと、
やがて人々は狂ってしまうようにイメージするのですが、
みなさんはどうですか。
この本の中で、強く危機感を持ったのが、
(悪気はおそらくない・・・)行政のやり方。
●デザインは、「産業や企業を元気にする会議の、
ある日のお題」ではありません。
(確かに、もっともだと思います。)