希望をもって生きる―生活保護の常識を覆す釧路チャレンジ 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2009-11 |
釧路市の生活保護受給世帯に対する
「自立支援プログラム」への取り組みです。
生活保護は、自治体の中では
地味な仕事と思われるとともに、
法定受託事務であるため
工夫の余地がないとも思われていますが、
現場のやり方次第では、十分創造的になるし、
つながりによる喜びを実感できるということがわかりました。
北海道の釧路は、水産、石炭、紙パルプといった
基幹産業が不振になったこともあり
市民の21人に1人が生活保護を受給しているそう。
受給者の増加と慢性的なケースワーカー不足という
悪循環から抜け出すきっかけとなったのが、
この「自立支援プログラム」。
その一つである「高校行こう会」は、被保護世帯の子どもの
進学プログラムとして始まったもので、
勉強を教えているのは、病気で失業した生活保護の受給者。
また、「就業体験的ボランティア」は、
公園管理や動物環境整備などのボランティア活動の場を
提供することで、社会参加意識と就労意欲の向上を図るもの。
いずれの事業も、
地元のNPO法人の協力によって実現しました。
福祉事務所が、自分たちだけではできないことを情報開示し
受給者一人ひとりの個性に着目することで道が開けたようです。
誰かに認められ大切にされているという経験や
人に感謝され誰かの役に立っているという経験は大切。
支援しているほうが、不意にうれしくなったり、
涙が出たり、元気になることもたくさん起きているそうです。