風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

一年の計

2010-01-01 00:46:37 | たまに文学・歴史・芸術も
 年が明けました。一年の計は元旦にありと言い、私たちはつい目標や計画を立てて頑張ろうとしますし、そうでもして無理をしないと頑張れない部分があります。しかし仏教の世界では、将来のことを考えたり、過去のことを考えるのは、妄想に過ぎないのであって、リアリティは今の瞬間だけである、次の瞬間自分がいるかどうかも分からないのだから、今の瞬間だけ気にすれば良い、今の瞬間だけなら心配することは何もないのだと教えてくれます。瞑想の基本は、今に生きることだと。希望や目標は、上方修正するから駄目なのだとも。というのも、その時、皆、ここまで達成したら幸せだという風に、幸せを量的なものと考えているからで、そういう発想では幸せになれないと(玄侑宗久さんとスマナサーラさんの対談「なぜ、悩む!」(発行サンガ))。
 私たち凡人にはなかなか及びもつかない境地ですが、たまには目標とか計画の縛りから離れてみるのも良いかも知れません。いつやめてもいいと思うと、とても気持ちが楽になります。経済成長への強迫観念があるから、デフレのことが気になるし、成長戦略がないと不満になったりもします。先ずは後退しない程度に安定していることを前提に発想することも大事なのではないでしょうか。
 とりあえずは先のことを考えずに、今年一年のことに思いを馳せて、先ずは日々をしっかり生きていくことだろうと思います。
 上の写真は、再び、一年前のシドニー・ハーバーブリッジのカウント・ダウン花火。ひときわ大きい花火の下のアーチ状に光っているのがハーバーブリッジです。
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