ブルーシャムロック

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水着を着ていると強く見える

2020-11-13 16:05:40 | 逆襲の藤隆
「うん。なかなか似合っているな。」
スイミングのコーチは日下部浩一郎を家に招いて、褌をくれた。
鏡の前に、赤い六尺褌姿の日下部浩一郎は強そうに見えた。
「この三角形になった形が僕は好きだ。」
浩一郎はそうもらした。
「そう。違った水着を着ると力がみなぎるんだ。」
コーチはボーイスカウトで褌を覚えたらしい。
浩一郎は水泳にはそこまで関心がなかった。だけれども、コーチが
「違った水着を着れば、水泳が好きになる。」
と行ってくれた。
元々浩一郎が所属しているスイミングは、変わった水着を着ると水着から泳ぐ力を
もらうという信仰のもと、褌が小学生ぐらいの年齢の少年に好まれて着用されていた。
浩一郎は学校の海パンも、スイミングの海パンも野暮ったいと思っていたが、
この褌は力をくれるようだった。
何かの力で浩一郎は褌でしばらく泳ぐことが多かった。
スイミングの指定水着を着ていた柿沼萌美は、
「浩一郎君、褌になってから楽しそうだ。私も変わった水着を持って来ようかな。」
と。
明くる日、
柿沼萌美は2昔前のレースクイーンのような水着で現れた。
「インターネットで見て、カッコイイから着用したかったんだ。」
と、言う。
「この水着を着用して、今度横浜の知り合いに見せに行く。浩一郎くんも一緒に
褌[ふんどし]を見せに行けばいいよ。
萌美は言う。
浩一郎は黙って首肯く。

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