保健福祉の現場から

感じるままに

ホテル療養と低酸素血症

2020年12月12日 | Weblog
12.16読売新聞「軽症者療養施設で男性死亡、安否確認に4時間…対応に問題認め知事陳謝」(https://www.yomiuri.co.jp/national/20201215-OYT1T50279/)。<以下引用>
<新型コロナの軽症・無症状者向け宿泊療養施設で、療養中だった50歳代男性が急性気管支肺炎で死亡したことについて、神奈川県の黒岩知事は15日の定例記者会見で、県の対応に問題があったとして陳謝した。療養者の安否確認の回数を増やすなどの改善策を実施するとともに、弁護士や医師らによる第三者委員会を設置して検証も行う考えを示した。県によると、男性は死亡前、施設の定期健康観察で血液中の酸素濃度が低く、医師の診察が必要な基準だったが、診察は行われなかった。連絡がつかなくなってから看護師らが居室を訪れるまで約4時間かかっていたことも判明している。知事はこれらを踏まえ、▽宿泊施設や自宅での療養者に県職員が午前・午後に1回ずつ電話で安否を確認し、確認が取れない場合は直ちに看護師らが訪問する▽療養者が自ら測った血中の酸素濃度が基準より低い場合は医師が確認する――などの改善策を説明した。>

12.12NHK「軽症でホテル療養中死亡 死因はコロナによる急性気管支肺炎」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201212/k10012761201000.html)。<以下引用>
<新型コロナウイルスに感染し、神奈川県が用意したホテルで療養中に死亡した50代の男性について、県は、死因は新型コロナウイルスによる急性気管支肺炎だったと発表しました。神奈川県では、新型コロナウイルスに感染し、今月9日から県が用意したホテルで療養していた50代の男性が11日、死亡しました。男性は軽症と診断されていましたが、11日は、午後3時に行っている無料通信アプリでの健康観察に回答がなかったということです。その後も電話がつながらず、午後8時前に看護師などが部屋を訪れ、倒れている男性を見つけました。県によりますと死因は、新型コロナウイルスによる急性気管支肺炎だったということです。男性は当初から血液中の酸素濃度が低いことがあり、11日の午前中も86%と、医師の診察が必要な数値でしたが、本人が息苦しさはないと話したことなどから経過観察とし、診察は行わなかったということです。また県は、看護師などが部屋を訪ねるまでに時間がかかったことについて「重く受け止めている」としています。県は今後、療養している人の酸素濃度が低くなった場合は、直ちに医師に報告するほか、連絡がとれなくなった場合は速やかに部屋を訪問するとしています。神奈川県医療危機対策本部室の篠原仙一室長は「軽症だと思い込まず、速やかに安否確認をする必要があった。有識者から意見を聞くなどして、再発防止のための改善策を取りまとめたい」と話していました。>

12.12NHK「新型コロナ 軽症でホテル療養の男性死亡 神奈川県が対応検証」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201212/k10012760231000.html)。<以下引用>
<新型コロナウイルスに感染し、軽症と診断されて神奈川県が用意したホテルで療養していた50代の男性が、11日、死亡しました。県は死因を調べるとともに対応に問題がなかったか検証するとしています。神奈川県によりますと、死亡したのは、12月8日に感染が確認され、9日から県が用意したホテルで療養していた県内の50代の男性です。県によりますと男性に特定の疾患はなく当初、発熱や関節痛などがあったものの、軽症と診断されていました。11日は、毎日午後3時頃にLINEで行っている健康観察に回答がなく、看護師が何度か電話をかけましたがつながらなかったため午後8時前に部屋をたずねたところ男性がベッドの上に倒れているのが見つかり、その後、搬送先の病院で死亡が確認されました。死因は、まだわかっていません。11日午前中に県の担当者が男性に電話で確認した際には、血液中の酸素濃度が低く県が決めた基準では医師の診察が必要とされる状態でしたが、息苦しさなどの訴えはなく診察は行われなかったということです。県は、対応に問題がなかったか、検証するとしています。神奈川県医療危機対策本部室の篠原仙一室長は、「対応が適切だったか検証し、必要な対策を考えたい」と話していました。>

12.4「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000702064.pdf)p27「低酸素血症があっても呼吸困難を訴えないことがある 」「SpO2 を測定し酸素化の状態を客観的に判断することが望ましい」は、新型コロナの診療では重要なポイントであろう。
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