保健福祉の現場から

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アジア治験ネットワーク

2021年11月26日 | Weblog
R3.11.25産経「重症者最多の韓国、ウィズコロナに誤算」(https://www.sankeibiz.jp/macro/news/211125/mcb2111252305019-n1.htm)。<以下引用>
<韓国政府は25日、新型コロナウイルスの重症患者数が612人に増えたと発表、昨年の感染拡大以来、初めて600人を超えた。重症者用の病床が逼迫(ひっぱく)し、防疫措置緩和で段階的な日常生活回復を目指す「ウィズコロナ」政策は開始から3週間余りで曲がり角に直面している。1日当たりの新規感染者は24日の発表で4115人と最多を更新した。25日の発表でも3938人とこれに次ぐ多さを記録した。韓国政府は1日から、飲食店の営業時間制限を撤廃するなどの「ウィズコロナ」政策を開始。1日当たりの新規感染者が5千人まで増えても医療体制に問題はないとみていた。国民の79・3%(25日発表)がファイザー製▽モデルナ製▽アストラゼネカ製-といったワクチンの接種を終えており、大半が感染しても重症化は避けられると踏んでいたためだ。だが、重症者の85%が60代以上で、接種を終えた高齢層で重症者が目立って増加。首都圏で重症者用の病床稼働率は83・9%に達し、入院できずに待機中に死亡する人も相次ぐ。「癌(がん)患者用の病床が足りない」との声が上がるなど、医療全体に影響が及んでいる。金富謙(キム・ブギョム)首相は24日の会議で「予想より深刻だ」と危機感を示し、防疫措置を再強化する「非常計画」の発動を検討する必要性にも言及した。韓国政府は、今年上半期にワクチンを接種した高齢層で予防効果が落ちているとみて、追加接種を急いでいる。>

R3.11.26DIAMOND「中国のコロナ対策が荒っぽすぎる!非人道的なペットの「無害化処理」も」(https://diamond.jp/articles/-/288686)をみると、R3.11.19夕刊フジ「日韓で広がる「コロナ格差」の真相 韓国は感染者が過去最多更新 日本は厳格度より“中庸”で結果、先進国で最善の対処に」(http://www.zakzak.co.jp/soc/news/211119/for2111190003-n1.html)とあるように、我が国の「中庸」対策は悪くないのかもしれない。ジョンスホプキンス大学のマップ(https://coronavirus.jhu.edu/map.html)では、ヨーロッパだけでなく、韓国、シンガポールなどアジアの状況も気になる。そういえば、一年前の健康・医療戦略推進本部(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/)のR2.11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p22「アジア地域における臨床研究・治験ネットワークの構築」はどうなっているであろうか。新型コロナ治験(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_20871.html)について、R3.9.3厚労省「軽症患者等を対象とした新型コロナウイルス感染症治療薬の治験について」(https://www.mhlw.go.jp/content/000827879.pdf)(https://www.mhlw.go.jp/content/000827880.pdf)、R3.10.4「新型コロナウイルス感染症に係る検査並びにワクチン及び治療薬の治験体制整備のための医療法上の取扱いについて」(https://www.mhlw.go.jp/content/000839281.pdf)に続き、R3.10.26「軽症患者等を対象とした新型コロナウイルス感染症治療薬の治験推進について」(https://www.mhlw.go.jp/content/000848289.pdf)が発出されているが、我が国の落ち着いている現状では厳しいであろう。今こそ、R2.11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p22「アジア地域における臨床研究・治験ネットワークの構築」の真価が問われるように感じる。人種的観点からも期待されるかもしれない。そういえば、R3.11.13日経「アビガンのコロナ転用「治験で有意性なし」 カナダ社」(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC12DMW0S1A111C2000000/)が出ているが、R3.11.10日本感染症学会「COVID-19に対する薬物治療の考え方第10.1報」(https://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_drug_211110.pdf)p5「ファビピラビル 海外での臨床報告:ロシアで行われたRCTでは、ファビピラビル投与群では投与5日目でウイルス消失率が62.5%でありプラセボ群と比較して有意差がみられた。また平熱になるまでの期間もファビピラビル群の方が早かった(中央値2日vs 4日)。インドで行われたRCTでは、主要評価項目であるPCR陰性化までの期間の中央値がファビピラビル投与群で5日、標準治療群で7日だった(P = 0.129)。また副次評価項目である臨床的軽快までの期間の中央値が前者で3日、後者で5日だった(P = 0.030)。中国からロピナビル/リトナビル群45人と比較してファビピラビル投与群35人ではウイルス消失時間が短縮され、画像所見の改善も早かったという非ランダム化比較試験が報告されている。」とある。R3.11.24「新型コロナウイルス感染症における中和抗体薬の医療機関への配分について(疑義応答集の修正)」(https://www.mhlw.go.jp/content/000836895.pdf)p7「発症抑制に用いる場合にあっては、点滴静注又は皮下注射による投与を検討してください。」とあり、予防投薬では皮下注射が選択されるかもしれないが、R3.10.13毎日新聞「抗体カクテル療法「1回31万円で50万回分調達」 菅前首相が発言」(https://mainichi.jp/articles/20211013/k00/00m/010/213000c)・R3.10.14朝日新聞「抗体カクテル「1回31万円で50万回分調達」 菅前首相明かす」(https://www.asahi.com/articles/ASPBG4VZVPBGULBJ00C.html?iref=com_apitop)とあり、1回31万円の薬剤を安易に予防投与するわけにはいかないかもしれない。R3.10.20JBpress「韓国社会に大きな衝撃、病院で「ブレイクスルー」クラスター発生」(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67387)も出ているが、ブレイクスルークラスター対策として、R2.11.17「新型コロナウイルス感染症に関する国内外の研究開発動向について」(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/tyousakai/dai25/siryou3.pdf)p22「アジア地域における臨床研究・治験ネットワークの構築」の一環で、「ファビピラビル(アビガン®)」(https://brand.fujifilm.com/covid19/jp/avigan.html)(https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/625004XF1022_2_02/)(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%93%E3%83%94%E3%83%A9%E3%83%93%E3%83%AB)や「イベルメクチン(ストロメクトール®)」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%A1%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3)の予防投薬の治験はできないのであろうか。R3.9.8Web医事新報「[緊急寄稿]COVID-19における薬剤治験のあり方─移植感染症学の視点からみたCOVID-19[第3章]高橋公太 (新潟大学名誉教授,日本臨床腎移植学会元理事長,高橋記念医学研究所所長)」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=17992)の「当局の体質として,海外メーカーの高価な薬剤に対しての審査には甘く,逆に安価な国産品のファビピラビルやイベルメクチンの治験審査のあり方に厳しいと捉えられても仕方があるまい」ではいけない。R3.11.18Web医事新報「【識者の眼】「PMDAの国際活動─日本、そして世界の患者のために」藤原康弘」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=18458)では「今日では、国際共同治験等の国を超えた製品開発が主流となった一方、医薬品の原材料の多くをインドや中国等海外からの輸入に依存し、同時に日本からも医薬品・医療機器が広く世界に輸出される展開が進み、新興国との二国間の規制の調整やグローバルな規制対話の枠組みにも重点が置かれるようになってきている。」「医薬品・医療機器等を速やかに、かつ、安心できる形で患者の手元に届けていくためには、今や国際協力は不可欠である。」とあるではないか。ところで、R3.5.27デイリー新潮「中国人民解放軍がコロナ治療薬として期待される「アビガン」の特許を取得 巧妙な手口に日本の関係者は危機感」(https://www.dailyshincho.jp/article/2021/05270600/)はどうなったのであろうか。レムデシビルと違って、アビガンが一般名のファビピラビルで報道されないのは不自然である。モルヌピラビル(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%8C%E3%83%94%E3%83%A9%E3%83%93%E3%83%AB)はRNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤であるが、ファビピラビル(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%93%E3%83%94%E3%83%A9%E3%83%93%E3%83%AB)もRNA依存性RNAポリメラーゼ阻害剤である。
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