友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

香山リカさんの講演会が中止になる

2018年11月27日 17時24分34秒 | Weblog

 「陰惨過ぎる。そんなに生きているのが嫌なら、自分だけ死ねばいい」と先輩は怒る。宮崎県の高千穂で6人が殺害され、1人が自殺した事件だ。私はキリスト教の影響もあって、人の生死は神が決めることで、人が決めることではないと考えているが、テレビ報道で、「殺人事件の半数は家族間のトラブル」と聞いてびっくりした。毎日顔を合わせているから、憎悪も深くなるということか。

 カミさんに「台所にいつまでも包丁を出しておくのは危険、仕舞った方がいいよ」と言うと、「「私はそんな気にならないから」と答える。イヤ、あなたがならなくても私がカッとなるかも知れない。目につかないところにあれば、事件にはならずに済むだろう。人はどこでどう爆発するか、おそらく自分でも分からない。先輩は「子どもの頃からケンカもせずに育ってきているから、痛みが分からないのだ」と言うが、私には相手を思う気持ちが欠けてきている気がする。

 精神科医の香山リカさんの「子育て」講演が中止になった。香山さんは「私は精神科医だが、言論人として人権、憲法、反原発について時々発言すると“反日だ“とか“売国奴だ“と言われる。しかし、今回の講演のテーマはそれらとは関係ない。だから講演の内容とは関係なく、私のことが嫌いというか、面白くなかったんだろう。愉快なことではないけれど、“あんな人呼ぶな“とか、“あんな人の話は聞きたくない“というような市民の意見や抗議も“表現の自由“の範囲」と心が広い。

 中止に至ったのは、市役所を訪れた中年男性が「香山氏をよく思わない人が行くかもしれない。大音量を出す車が来たり、イベント会場で暴力を振るわれ、ケガ人が出たら大変だろう」などと発言。さらに翌日に「日の丸の服を着て行ってもいいか」「香山氏がどんな人か知っとるんか。講師としてふさわしくない」などの電話が市役所に入ったので、市は混乱を避けるため中止した。こうした偏見に基づく嫌がらせに行政が屈服してしまうことが多い。

 市長が出て行って、「あなたのしていることは表現の自由に反する、言論弾圧ですよ」と諭すべきだ。自分の考えと違うというだけで排除してしまう人が増えた。どんなに気に入らなくても相手の言うことに耳を傾け、きちんと反論すればいい。脅して黙らせるのは、自分が弱い人だからだろう。

 

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