友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

才能と努力

2010年03月29日 22時11分37秒 | Weblog
 フィギュアスケートの世界選手権で、浅田真央選手が優勝した。オリンピックで金メダルを獲得したキム・ヨナ選手は準優勝だった。テレビでふたりの演技を見ていたけれど、なぜかキム・ヨナ選手は元気がなかった。迫力に欠けていたにもかかわらず、フリーの採点では浅田真央選手よりよかったから、せっかく優勝しても浅田選手としては気持ちがスッキリしなかったかもしれない。確かにキム・ヨナ選手はミスもあったから浅田選手よりの良い点数になることが不思議であった。

 けれども、採点というものはそういうものだろう。ましてや数学のように答えはこれしかないというものではないから、時期や場所や人によって差が生じるのは不思議なことではない。人には運、不運がある。ところが高校入試のようなものになると、運だとか不運だとかは言っておれない。それで全てが決まってしまうからだ。だから、逆に考えればいいのではないかと思う。オリンピックで完璧な演技ができた人でも、続く世界選手権で優勝できるとは限らないことを、キム・ヨナ選手は見せてくれた。

 孫娘は努力の人である。努力すれば必ず報われる。そう信じてやってきた。だから彼女は水泳も勉強もとにかく努力を重ねてきた。人には生まれながらに持っている力(才能)があるが、それでもその才能を磨ききれない人は多いし、努力する人は才能に甘んじているような人よりも輝くことが出来ることも事実だ。孫娘はひたすら努力を重ねてきたから、何とか彼女の願いが身を結ぶようにと願ってきた。けれども現実は誠に残酷で、願いはかなわなかった。カミさんや長女はかなりショックであったようだけれど、私はむしろ、そうかここが孫娘が進むべき高校だったのかと思った。

 努力を重ねた結果として、これは示されたのだ。今度はここがあなたのステージだというわけである。人はいつもどこにあっても、自分のステージに立っている。年老いた私たちですら、舞台に立っていることに変わりはない。ここで自分がどう演じていくのか、これから自分が作り出していくドラマがどんな展開を見せるのか、それは自分である私が決めることだ。自分で決めると書いたけれど、おそらく人は無意識のうちにある時は意識して、いろんな選択肢の中から選んでいるはずだ。孫娘が自分の人生を歩むように、私もまだまだ自分の人生を歩くだろう。

 絶望して自らの命を絶つ人がいるけれど、「生きてきたことはいいこと」だと思う。生きてこなければ今日はなかったのだから。生きてきて、たとえ一人しかいないとしても、自分をわかってもらえる人がいれば、それはきっと幸せなことだと思う。
コメント
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