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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

便利な社会でいいのかな

2008年05月23日 22時07分34秒 | Weblog
 街中の小売店がなくなっていく。400所帯ほどの中にあったスパーマーケットがなくなった。そういえば、駅前にあって、野菜から魚まで売っていた小売店もなくなった。薬屋も靴屋も洋装店もなくなった。電器屋はまだ残っているが、店に品物は並んでいない。昔からのお得意さんの注文に応じるためにパンフが置いてある。

 「それで、買い物はどうしているの?」と尋ねると、車で大きなスパーマーケットに買出しに行くことが多いそうだ。「だけどね。車がある人はいいけど、車がない人は買出しに行くこともできないのよ」と言う。郊外型の大型店がどんどんできて、街中の小売店がなくなっていくと、車を持たないお年よりは不便な思いをしなくてはならない。

 先日、近くの大型店へ買い物に出かけた。お昼時だったので、ラーメンやうどんやハンバーガーが並ぶ食堂は結構混んでいた。見ると圧倒的にこの近所で働く人たちが多いけれど、お年寄り夫婦も何組かいた。5百円程度で昼食が食べられるからなのか、そんなことを思って見ていた。すると、カミさんはその5百円程度のうどんを二人で分けて食べると言う。「大盛りでも値段は同じだから」と子どもが食べる小鉢を持って来る。

 いくらなんでもそんな夫婦はいないと思ったが、言い出したら聞かないから、これはもう食べるしかない。それにしても、朝は喫茶店でモーニングを食べ、昼はこうした食堂ですませ、できる限り食費を増やさないようにしているのだろうか。わずか5百円程度のうどんを分けて食べる。私は恥ずかしくって仕方なかった。若い時なら怒って、「そんなみっともないことはしない」と言うところだが、「じゃーお金を稼げるの?」と言われそうで、黙ってしまう。

 街中の小売店がなくなっていく代わりに、24時間営業のコンビニストアができて、便利だと言う。確かにどうしても必要となった時、コンビニに行けば何とか買うことができる。コンビニは少々高いと思うが、必要なものなら仕方ない。たとえば電池、卵、糊、などというものでも、明日にまで待てないものもある。私が一番よく利用するのはコピーだ。そしてその次が振り込みかな。郵便局や銀行ではかなり時間をとられるのに、コンビニはすぐできる。

 いろんなことが便利になった。でも、これって本当によい世の中になったのだろうか。高速道路や新幹線ができ、時間は大いに短縮された。時間を金で買うわけだが、利用してみると確かにありがたいと思う。時間を短くすることと手軽に能率よくできることを最大の目的に社会を変えてきた。けれども、限界はないのか。いや、便利さだけで本当にいいのか。満たされた者の勝手な言い分だと指摘されそうだけれど、それでもやはり、これでいい社会なのかと思ってしまう。
コメント
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