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オバマ氏は大統領になれない?

2008年05月21日 20時21分40秒 | Weblog
 どうやらアメリカ民主党の大統領候補はオバマ氏になりそうだ。アメリカの初代女性大統領の誕生はまだ先へ押しやられてしまった。4年前に、ヒラリー・クリントンが名乗りを上げていれば、ブッシュ氏に勝っていたかもしれない。歴史は「たら・れば」が通用しない。ヒラリーの敗因はアメリカ政治を知りすぎていたことだと思う。

 若い時の彼女は、自分の信念を前面に出して、古い制度や習慣と戦ってきた。しかし、政治の世界を知るに従い、理想だけでは「地位」に着けないことを熟知する。ベトナム反戦運動の先頭に立ってきた彼女なのに、ブッシュ大統領のイラク侵攻に反対できない。より広い層からの支持ばかりを考え、私の理想はこれですと訴えられない。誰もがする穏健で具体的で現実的でちょっと良心的な政策しか打ち出すことができない。

 彼女は「私はワシントンに行く用意がある」と言うけれど、そこには人々の心をとらえる理想や情熱がない。オバマ氏の「私たちで政治を変えよう」がどんどん力強くフレッシュに感じられる。「私」ではなく「私たち」は一体感を与えてくれる。それでもヒラリーが、「最後まで予備選挙を戦う」と宣言したことは、立派だと私は思う。初代女性大統領の誕生を夢見て応援してくれた人たちのためにも最後までやるべきだろう。そして、なぜ勝てなかったのか、よく考えた方がいい。

 オバマ氏はアメリカの初代黒人大統領になれないと評論家は見ている。大統領になれば、暗殺されるだろうとも言われている。アメリカという国はまだそんな国だと私も思う。白人の黒人への差別意識はまだまだ強いものがある。女性への偏見どころではない。黒人を人間と思っていない連中の意識改革はまだできていない。「反戦」を掲げて大統領になった者もいない国だ。「打ち殺せ!やっつけろ!」にはすぐにみんなが共鳴するが、「全ての人々とキスを!」と口で言ってもなかなか行動できない人々だ。

 再び共和党大統領の誕生になれば、アメリカの軍事力、アメリカの「正義」は世界を支配続けるだろう。アメリカが大きく変わるならば、世界もまた少し変わるだろう。人々の意識がどのようになっていくものか、アメリカ大統領選挙は示してくれるだろう。
コメント (2)
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