常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

北越雪譜

2022年01月13日 | 日記
雪が降り続く。昨日から降る雪は、北陸が狙い打ちされているらしい。これから夜半にかけての積雪は、新潟と北陸にかけて80㌢と予想されている。こちらの地方でも、雪空が続いて、青空をしばらく見ていないような気がする。かった鈴木牧之の書いた『北越雪譜』の世界が、いまその様子を示すかのようだ。線状降水帯いう現象が雨の季節に起きるが、雪雲が同じ地域にかかり続けるのは線状降雪帯と呼ぶのであろうか。

雪国には深い雪のなかで一冬を過ごすことになるが、そんななかでも子どもたちは遊んだ。『北越雪譜』にその遊びの一端が語られている。

「まず雪を高く堀り揚げおきたる上などを童どもうち寄りて、手あそびの木鋤にて平になしてふみつけ、さて土塀を作るようによほどの囲みをつくりなし、その間ひにも雪にて壁めく所をつくり、ここに入り口を作り、ここに入り口をひらきて隣の家となし、すべての囲みにも入り口をひらく。この内に宮めかす所を作り、まへに階をまうけ宮の内に神の御体ともみゆるようにつくりすゑ、これを天神さまと称し、筵などをしきつめ物を煮べき所もつくる。」

こんな雪の宮で、鍋で煮たものを食べ、神にささげ、ままごとのような遊びに打ち興じた。子どもたちの遊びであるから、これを取り仕切るあそび大将が必ずいた。牧之も子どものころはこの大将をつとめたと回想している。秋田などの雪国のも「かまくら」という雪の家を作り、その中で家族で飲み食いした風習は今もなお残っている。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 冬の花火 | トップ | 朝の光 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿