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みけの物語カフェ ブログ版

いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください。

0676「次の一歩」

2019-10-03 18:29:55 | ブログ短編

 僕(ぼく)はいろんなことを精算(せいさん)して、気持ちを新(あら)たにしようと思い、引っ越しをすることにした。次(つぎ)のところではきっと良いことが…。いや、絶対(ぜったい)に良いことがあるはずだ。
 荷造(にづく)りをしているとき、僕は部屋の隅(すみ)に500円玉を見つけた。僕がそれを手に取り見つめていると、手伝(てつだ)いに来ていた友だちが僕に言った。
「500円じゃねえか、やったな。早く片付(かたづ)けて、メシ食(く)いに行こうぜ」
「いや、これは…。ダメなんだ。これは、彼女が僕に投(な)げつけたやつで…」
「投げつけた? えっ、それより、お前、彼女いたのか? こりゃ驚(おどろ)いた。お前みたいにボーッとしてる奴(やつ)を好きになるなんて。そんな女、いるんだなぁ」
「僕、これ返してくるよ。だって、彼女のだし…」
「お前、バカか? 別れた女なんだろ。もらっとけよ。向こうだって覚(おぼ)えちゃいねえよ」
「でも…、そういうわけにはいかないよ。別れたのだって、僕が悪(わる)かったんだから…」
「あのな、お前は人が良すぎるんだよ。どうせあれだろ? ひどい女だったんだろ」
「そ、そんなことないよ。すごく、優(やさ)しい娘(こ)だったんだ。だけど、僕が…」
「もう忘(わす)れちまえよ。それより、今夜は一杯(いっぱい)やろうぜ。引っ越しの前祝(まえいわ)いだ」
「ああ、そうだね。じゃ、早く終わらせなきゃ…」
 僕は、彼女の思い出とともに、ポケットに500円玉をねじ込んだ。
<つぶやき>人生(じんせい)いろいろですね。でも、何で投げつけられたんでしょう? 気になる。
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