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熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

知財戦略

2011-05-12 19:09:08 | Weblog
キャノンの知財戦略セミナーに参加してきました。

会場は、品川駅近くのキャノンSタワーです。

キャノンと競合関係にあった企業の知財部門に勤務していたので、キャノンの知財戦略については、幾つかの講演会、文献から情報を入手していました。

企業を退職して知財コンサルタントをしていますが、キャノンの知財戦略は参考になるので、参加しました。

ハードコピーの資料はなく、パワーポイントをプロジェクターに映しての説明なので、参加者はメモをとるのに夢中でした。
この方が、参加者が真剣に聞いてくれるので、良いのかもしれません。

講義内容は、従前入手した情報と大差はありませんでしたが、それでも①発明創造プロセス、②発明評価方法、③発明の対価の算定方法等、参考になる点はかなりありました。

発明の対価の算定方法は、売上高に連動した対価算定ではなく、発明の技術的価値の高さで評価しています。
これは、市場規模の小さい事業の従業員にも配慮したもので、発明者間の公平性担保が目的のようです。

この方法は、将来の事業戦略に連動した知財戦略の構築を可能にするもので、優れた対価算定方法だと思いますが、特許法35条の存在と裁判実務から判断すると、発明の対価訴訟で敗訴するリスクは高くなりますね。

講演者が、特許法35条の再改正を今後の課題に挙げていたのも、そのあたりを意識してのことでしょう。

企業コンサルティングの参考になるセミナーでした。




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