野口悠紀雄さんが書かれた「2040年の日本」を読みました。
2040年は今から16年後です。
70歳以上の人にはあまり関係のない話かもしれませんが、10代~50代の人には人生のど真ん中なので、参考にされた方がいいですね。
この本には、「1%成長できるかどうかが日本の未来を決める」「未来の世界で日本の地位はどうなる
か」「増大する医療・介護需要に対処できるのか」「医療介護技術はここまで進歩する」「メタバース無
人企業はどこまで広がるか」「自動運転とEVで生活は大きく変わる」「再生可エネルギーで脱炭素を実現
できるか」「核融合発電、量子コンピュータの未来」「未来に向けて、人材育成が急務」について分かり
やすく書かれています。
この本の「おわりに」で、著者は、「かつての日本では黄金時代は未来を意味していたが、現在は、黄
金時代は過去を意味している」と述べています。
私の青春時代は、明日は今日よりも良くなる、未来に希望が持てる、未来は黄金のように輝いている、
と考えていましたね。
今の日本では、若い人のアンケートで未来に希望が持てない人が多くいるというショッキングな結果が
出ていました。
これは私たち団塊の世代の責任ですね。
また、政治家と官僚が未来に対して無責任であるとも述べています。
多くの政治家にとっては、次の選挙に当選するかが最大の関心事で、日本の未来については全く関心が
ありません。
官僚も自分の在職期間の2~3年は事態が悪化しないように努めますが、それ以降の未来については全
く関心がありません。
つまり、政治家も官僚も近視眼的であると言えます。
全ての国民が未来の問題を自分のこととしてとらえる以外に解決策はないようです。
団塊の世代は未来への責任を放棄してはいけません。
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ロゲルギスト著「精選 物理の散歩道」を読みました。
ロゲルギストは、東京大学物理学科を卒業した7名の物理学者のペンネームです。
この本は、彼らが書かれた科学エッセイを精選したものです。
日常の良くわかっていると思われている現象の奥に潜む真の原因を分かりやすく書かれています。
物理的な解説ですが、日常の現象を取り上げているので、興味を持って読むことができますね。
新聞記事や本の抄録を眺めて分かったつもりのなっている方も多いと思いますが、自分の頭でじっくり考えることも必要であり、かつ重要です。
考える続けることの重要性を再認識させてくれる本です。
ご一読をお勧めします。
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野口悠紀雄さん執筆の「プア・ジャパン 気が付けば貧困大国」を読みました。
日本の貧しさが、さまざまなところで目に付くようになってきました。
アベノミクスと大規模緩和が行われたこの10年間の日本の凋落ぶりは、目を覆わんばかりです。
20年前から海外旅行に行き初めて、ヨーロッパのほとんどの国を観光してきました。
当時は円高で海外旅行先でも日本より安く食事ができ、お土産もお安く済ますことができました。
最近の円安で、海外旅行費用が当時の3倍ぐらいになり、旅行先での食事や買い物もとても手が出ない値段になっています。
著者も本の中で、日本人は海外旅行に出かけることも、国内の遠方へ旅行することも難しくなったと書かれています。
先日、4年ぶりに沖縄に出かけてきましたが、ホテルの宿泊費の高騰には驚きましたね。
当時の宿泊費の1.5~2倍程度になっていましたね。
円安で海外から旅行者が押しかけてくるので、ホテルも強気の値段設定をしているようです。
日本人は泊まりにくい。
この本では、「気が付けばプア・ジャパン」「昔はこうでなかった」「これから賃金は上がるのか?」
「増大する財政需要と政治家の無責任」「デジタル化の遅れが日本の遅れの根本原因」「高度人材を
日本に確保できるのか?」「日本再生のエンジンは、デジタル人材」について分かりやすく書かれています。
政府の役割は社会構造の改革なのですが、難しいことは先送りするのが政治家や官僚の常とう手段。
結局何もしないで日本は貧乏になっていく。
若い人がこの国を立て直さないと未来の若い人たちの生活が成り立たなくなりますね。
若い人たちは、個人の利益を優先して海外へ移住するのがいい選択かもしれません。
日本はそれほど悪くないと思いたい人や、日本のすばらしさをほめたたえるテレビ番組しか見ない人
には、日本の貧しい現実を直視するために必要な本です。
ご一読をお勧めします。
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今読んでいるのは、高永祐一さんが書かれた「面白くて眠れなくなる宇宙」です。
眠れなくなるほど面白い宇宙の魅力を伝えてくれる本です。
「誰かに話したくなる宇宙の話」「宇宙をもっと身近に感じるはなし」「面白くて眠れなくなる宇宙」について書かれています。
どのパートも面白いのですが、個人的にはホーキング博士の話題が興味深いですね。
ホーキング博士の最後の論文は、宇宙の始まりを探求したものです。
ホーキング博士の言葉で印象に残っているのは、「人生はできることに集中することであり、できないことを悔やむことではない」ですね。
ホーキング博士らしい素晴らしい言葉です。
できることに集中しよう。
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11月1日に新規開店(?)となり、早速、図書の返却・貸し出しをすることにしました。
システム一体による変更点として、①図書カードの一本化、②地域の図書室の貸し出し図書数が6冊から10冊に増えるとありました。
そこで、地域図書室の受付の人に、「市民図書館と地域図書室の両方を利用しているので、市民図書館で従来通り10冊、地域図書室で10冊の合計20冊借りられるのですか?」と尋ねると、「いいえ、合計で10冊です」とのこと。
「それでは借りられる冊数が少なくなってしまいますね」と暗に改悪なのではとつぶやいたところ、「地域図書室だけを利用していた人は6冊から10冊に増えています」と、改善である点を強調していました。
見方によって、改善か改悪か、正反対の結果になりますね。
これは政府や政治家の発言でも同じことが言えます。
マイナンバーカードの便利な点を強調すれば改善となるのですが、個人情報の流出や個人の財産を捕捉されるとい点を強調すれば改悪ということになりますね。
そこで、重要なのは、良い点だけでなく悪い点も明らかにして、双方を評価してどちらを選択するのかを明らかにすればだましたことにはならないのですが、政府や政治家は説明が面倒くさいのか自信がないのか、隠したがりますね。
これでは国民の信頼は得られないと思うのですが、選挙で勝てるので問題としていないようです。
有権者の意識が低いとどうにもならないということですね。
有権者のレベルを政治家が超えることはない。
政治家のレベルを高めるためには有権者のレベルを高くする以外にありません。
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最近、エッセイやミステリー小説という軽い読み物を多く読んでいるので、少し本格的な物を読もうと図書館のサイトを閲覧していたらこの本が目に入りました。
短編なので読みやすいと考えて読んでみました。
さすがに藤村の文章は違いますね。
短編であってもストーリーが固まっているのに加えて、何といっても文章が素晴らしいですね。
表現力が豊かで、読んでいて情景が目に浮かびます。
軽い本も面白いのですが、たまには本格的な文章を味わうことも必要ですね。
次は、志賀直哉短編集をリクエストしました。
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この本は、2015年に出版されたものですが、日本の現状を良く分析されています。
日本は、1945年の敗戦からアメリカに次ぐ経済大国になった1994年までの50年間は、「奇跡の50年間」といってよいほど恵まれた50年間でした。
しかし、奇跡の50年間の中で多くの日本人は、「努力すれば報われるのが当たり前」「良いものを作れば売れるのは当たり前」「不自由のない暮らしができるのは当たり前」と考えるようになりましたね。
このような能天気な考えでもなんとかやってこれたのは、奇跡の50年間の蓄積のおかげです。
しかし、夢のような時期が終わってしまって25年余り、蓄積を使い果たすまで猶予は少ないようです。
能天気な考えを改めないといけません。
この本には、「日本の現状」「日本がこれから意識すること」「日本の生きる道」について分かりやすく書かれています。
私が共感したのは、日本は成功体験から離脱して考えなければいけないということです。
私の経験でも成功体験をした人は、その体験に引きずられて変化することを嫌うようです。
他の国が変化に敏感に対応するのに、日本が変化を恐れて現状維持のままでいるので、技術、経済、所得と、全ての点で他国の後塵を拝しています。
日本の生きる道として著者が提案しているのは、①市場のあるところでつくる ②それぞれの社会が求めている商品を売る ③日本の経験を売る ④社会が求めている方向と技術の融合を図る ⑤基礎技術、新技術、生産技術は国内で実施することです。
とても参考になる本です。
ご一読をお勧めします。
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コロナ感染症の影響でリモートワークやオンライン授業が行われるようになってきましたが、この流れはコロナが終息しても途切れることはないでしょうね。
経済的合理性から考えれば、移動時間と費用の削減、都心のオフィスの賃貸費用の削減など、企業にとっては大きな魅力です。
働く人にとっても自由な時間が増えるし、勤務先に近い住居を選ぶ必要がなく好きな場所に居住できるなど利点が大きいですね。
リモートワークに反対する人たちは、いわゆるお偉方(企業の管理職や政治家)だけですが、これが結構手強い。
リモートが進むと確実に利益が減少するのが、鉄道、航空、都心の不動産業でしょうね。
この本には、「移動の時代から移動しないで済む時代へ」「メタバースに向かって走り出した遠隔技術」「在宅勤務が可能という大転換が起きた」「新しい働き方を実現するには」「世界で爆発的に広がる遠隔医療、なぜ日本でできない?」「オンライン教育の威力と限界」「交通産業とリモート産業の明暗」「こんなオンラインもある」「マネーのリモート化と脱印鑑」「リモート技術の活用で日本再生を」について分かりやすく書かれています。
アフターコロナに備えてリモートビジネスを起業する若者が大勢出てくるといいですね。
企業や官僚のトップ、政治家で年寄りは第一線から退いた方がいい。
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1冊目は、浦島充佳さんが書かれた「新型コロナデータで迫るその姿(エビデンスに基づき理解する)」です。
この本は、サブタイトルに書かれているように、データに基づいて新型コロナウイルス感染症を理解しようとするものです。
「新型コロナを知る」「感染症数理モデルから考える新型コロナ対策」「なぜ新型コロナ死亡率は国によって数十倍以上違うのか?」「mRNAワクチン」「新型コロナは人類の脅威である」「120年スパンでみるとコロナ禍で死亡率は増えていない」「専門家の知見をどう政治決断に活かすか?」について、データに基づいて分かり易くかかれています。
とても参考になりましたね。
ただ惜しむらくは今年の1月に書かれたので、最近のデータは掲載されていません。
第5波の急激な感染者数の減少の原因を究明してくれることを期待したいですね。
2冊目は、石坂友司さんが書かれた「コロナとオリンピック(日本社会に残る課題)」です。
新型コロナ感染が拡大しているときに開催されたオリンピックは、従来のオリンピックとは大きく異なる風景が見られましたね。
この本には、「東京オリンピックと2020年」「東京オリンピックがもたらす都市空間の変容」「東京オリンピックと震災復興」「オリパラ教育とボラティアの行方」「東京オリンピックとナショナリズム」「東京オリンピックと2021年」について分かりやすく書かれています。
東京大会を振り返えれば、コロナ禍という困難が降りかかったことを差し引いても一部の都市開発が成し遂げられたこと以外は失敗に終わったことは間違いないでしょう。
政権に忖度しない客観的なレビューが望まれます。
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