茶雅馬茶道教室 ~MIHO企画~

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日蓮と法華の名宝 -華ひらく京都町衆文化-

2009年10月16日 | Weblog
             ~お勧め展示会のご案内~

-華ひらく京都町衆文化-
2009年10月10日(土)~11月23日(月・祝)
京都国立博物館

文応元年(1260)、39歳の日蓮は、国家の危機を憂えて、『立正安国論』を著し、鎌倉幕府前執権の北条時頼に献じます。
日蓮は、これらが原因で後に佐渡へ流され、苦境を忍ぶことになります。
その一方で、この『立正安国論』で予言した「他国侵逼難(たこくしんぴつなん)(他国が攻めてくる災難)」が、蒙古襲来(文永・弘安の役、1274年、1281年)という現実となったことで法華信仰を確信するに至ります。
平成21年は、それから750年の節目の年に当たります。
本展はこれを記念し、『立正安国論』を軸に、鎌倉新仏教の一翼を担った日蓮の足跡をたどり、その門下の活躍、特に孫弟子にあたる日像の京都布教以降、公家文化と並ぶ町衆文化の形成に果たした日蓮諸宗の大きな役割を紹介します。
日像は三度の京都追放にもめげず、帝都布教の悲願を達成し、大覚大僧正妙実(だいかくだいそうじょうみょうじつ)という優れた後継者を得て、その基盤が確立しました。その後法華信仰は、室町時代を通じて町衆から広がり、京都は「題目の巷(ちまた)」と称されるまでになりました。
その伝統は京都十六本山を中心に受け継がれており、それを支えたのが町衆だったのです。
町衆が京都近世文化の形成に大きな役割を果たしたことは知られていますが、名だたる近世の芸術家たちが法華の信者だったことは意外と知られていません。
たとえば、狩野元信、長谷川等伯、本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、尾形乾山、彼らがみな法華信徒であったと聞くと「エッ!?」と驚く方も多いのではないでしょうか。
法華信仰の遺品はもとより、これら近世日本美術の名家の優品も展示し京都町衆文化との関わりがわかります。
日蓮宗十六本山を中心に多くの新発見に結びついた展示会です。
中には重要文化財級の作品もあり、数多くの初公開作品もあります。

日蓮が育んできた世界、そして名品との出会いを感じていただければと思います。
ぜひお出かけ下さい。