会報茶雅馬便130号でまとめたものを掲載してみました。
よろしかったら神社さんへお祓い・・・いかがでしょう?
暑い夏を迎えます、お身体には気をつけて下さい!
☆夏越の祓とは、記紀神話に見られる伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊祓(みそぎはらひ)を起源とし、宮中においても、古くから大祓がおこなわれてきました。年に二度おこなわれ、六月の大祓を夏越(なごし)の祓と呼びます。大祓詞(おおはらえことば)を唱え、人形(ひとがた・人の形に切った白紙)などを用いて、身についた半年間の穢れを祓い、無病息災を祈るため、茅や藁を束ねた茅の輪(ちのわ)を神前に立てて、これを三回くぐりながら「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶというなり(みなづきのなごしのはらいするひとはちとせのいのち のぶというなり)」と唱えます。また、十二月の大祓は年越の祓とも呼ばれ、新たな年を迎えるために心身を清める祓いです。神社境内に作られた「茅(ちがや)で編まれた大きな輪」をくぐることで、災厄や病気を免れることができると言われています。大祓は飛鳥時代の大宝律令(701)に国家的規模の行事として斎行されており、大祓により過去の罪やけがれを祓い清め、人間の本来の姿に立返り新しい生活の出発を祈ります。
☆大祓の大とは、公(おおやけ)を指し、国で祭事されていたことからです。
☆大祓詞(おおはらえのことば)とは、具体的に日本神話の内容で、罪穢(つみけがれ)を神々がどのようにして祓うのか、そしてその罪穢がどのように消滅してゆくのかを綴っているものです。禊(みそぎ)と祓の双方を記した神道思想の根本たる内容が記され、これを唱えることによって万象の浄化を行います。紛れもなく神道における最高の「祓の祝詞(ことば)」です。
☆茅輪はチガヤで作った輪。束ねたカヤの大きな輪をくぐる茅輪くぐり神事は、全国の神社で行われています。茅輪が疫病など夏季の災厄を除くとか、身体についた穢が祓われるという呪術的な力を有しているという信仰と「大祓」が強く結びついています。茅輪をくぐることは、ある世からの脱皮再生を図るという意味があると考えられ、6月晦日が重要な折り目であると捉えられていたことがわかります。青々とした植物は再生を促す力を宿すと考えられていたことからも、青い茅が特に重視されたのかもしれないです。茅輪くぐり神事は、独特の作法がありますが、これは夏に流行しがちな悪疫(あくえき)を除けるための呪的な儀礼です。