海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「火山噴火は、なお数年は続くかもしれない」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2010年04月19日 | 災害と事故
科学者達は誰も、この山がどれくらい長く活動しつづけるか予測することが出来ない。いつでもアイヤフィアラヨクル火山が噴火を止める可能性はある。だが、何日も、何ヶ月も、何年も続くかもしれない。19世紀には、1821年から1823年まで、この火山は2年間噴火しつづけた。その当時は、航空機は存在しなかったし、大気圏の中にばら撒かれた火山灰に対する観測法もなかったから、平均的ヨーロッパ人たちは、この遠いところの出来事については何も知ることは出来なかった。
アイヤフィアラヨクル火山の噴火が今回も同じぐらい長く続くかどうかは、ミュンスター大学地質学教授のミヒャエル・ブレッカーの見解によると、端的に分からない。「真面目な予言は出来ません。噴火している火山を止める技術的な可能性はありません」と彼は言う。
火山が大量のミクロン単位の大きさをもった微細な鉱物質の塵を空中に放出しているということは、アイヤフィアラヨクル火山とその氷河との間の致命的相互作用によって説明される。熱い溶岩流と氷がぶつかる際に、凍った水からは、爆発的な仕方で水蒸気が吹き出す。それによって、溶岩流は、いわば微細に砕かれ、熱い水蒸気とともに上空まで吹き上げられる。火山と氷河の合奏から、アイヤフィアラヨクル火山(氷の火の山)という名前が付けられたのだ。
 勿論、このアイスランドの「湯沸かし器」のエネルギーは、火山灰を成層圏にまで約12キロの高さに吹き上げるには十分ではない。この大気圏内に粒子と硫化物との結合は数年間滞留するだろう。なぜならば、物理学的な原因によって、気象現象が起こる対流圏と成層圏との間の交流は、あり得ないからである。対流圏と成層圏との間の境界層は、圏介面と呼ばれる。(以下省略)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「火山灰の雲がもっと長く残... | トップ | 「香辛料を効かせて焼いた肉... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

災害と事故」カテゴリの最新記事