海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「火山灰の雲がもっと長く残ると何が起こるか?」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事。

2010年04月18日 | 災害と事故
 数日前から、アイスランドの火山噴火のために、航空路が運航停止になっている。旅客達は、空港のトランシット領域に座ったままで、航空便は、輸送に問題があり、経済的損害は、計り知れない。しかし、火山灰の雲がもっと長く滞留するなら、何が起こるだろうか。
一週間という時間は、その間、殆どシナリオではなく、現実である。空港での混乱は、続いており、航空路が来週水曜日まで正常運航されないということは、確からしい。
 直接の被害に遭ったのは、航空会社と旅行業界である。その損害のおおざっぱな見積もりとしては、9.11のテロ後の米国での空港閉鎖の例が役に立つ。当時、二、三日は全く航空機は飛ぶことができなかった。
国際便は、100億ドル(9千億円)の減損が考えられている。そえゆえ、ヨーロッパでは、当時の米国と同様、一日にこれだけ多くの便が取り消されたとしても、欠航日数一日あたり、2億ユーロ(246億円)になるかもしれない。経済全体の損害は、その数倍に達するだろう。
 今週は、飛行延期がはやったが、単なる延着で済むだろうと期待された。数日前には、変更できないで定まっていた緊急性が私用でも、職業上でも、新たに評価されるだろう。ひどく航空輸送に依存している多くの企業では、分裂した状況が形成された。
 一方には混乱に対する立腹があり、他方には、しかし、また、大きな個人的成功を伴う即興的対応に対する楽しみもある。以前には知られていなかった才能が露呈し、形式的ではない上位関係が新たに形成された。在庫量をあまりに少なく見積もり、毎日購入した人は、罰せられる。安全の使徒は、優位に立っている。
 火山噴火の偶然に加えて、待機のご不満組においては、補充交換部品に対する差し迫った必要の偶然が加わるとすると、あるいは、カイロでハンブルク出身の組み立て工が乗り込まねばならないとすると、いらだちは生じる。それが例外であるにせよ、責任上、首を失う人もいる。
 感情の家計に関する限り、最初の週には、期待が主たる役割を演じた。一体、何時になったら約束された見事な落日が見られるのか?火山灰の雨は何時降るのか。世界中が、他に落ちるところがないみたいに、その雨がわれわれの車の上に降り注ぐかどうかについて議論している。灰による健康危険や気候変動についての議論は、メディアでは繰り返し登場するが、専門家でも予想できない。(以下省略)
[訳者の感想]飛行機が飛べなくなって、世界中が困っていますが、この記事を読むとヨーロッパ人独特のユーモアと落ち着きが見られて面白いです。
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