海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「中国の警察は、すべての人を監視しようとしている」と題する『ヴェルト・オンライン』の記事

2009年08月22日 | 中国の政治・経済・社会
カメラは官庁、空港、駅を超えて広がっている。それらは銀行や病院にもすえつけられた。エレベーターにも取り付けられている。「大きな兄弟が君を監視している」というオーウエルの『1984年』の中の言葉は、中国ではますます当てはまる。この小説が描き出した未来は、人民中国創立60周年の二月前に、現実になった。
警察庁は、これまで、秘密にされてきたデータを成功の証明として公表した。中国の諸都市では、26万8千件の監視警報システムがこの十倍のカメラとともに据え付けられている。275万台のカメラは、すべての潜在的悪漢を監視している。
中国の豊かな省である広東省は一番多くのカメラを持っていると、治安問題に詳しいジャーナリストのディン・ザオウエイは、主張している。2009年には、広東省では、92万台以上のカメラが据え付けられたが、広東省はそれに対して、10億ユーロ(1兆3500億円)を支出した。2010年には、監視カメラの数は、100万台に達するだろう。首都の広州市では、25万台のカメラが監視している。そこでは、1万8千人の要員が三交代でモニターの画像を追跡するのに従事していると治安当局のウエッブサイトには書かれている。
首都北京には27万台以上のカメラが据えられている。もっとも、オーウエルの故郷である英国では、もう少し先を行っており、英国全土では、400万台のカメラが設置されている。しかし、英国では、それに対する賛否も公的に戦われており、カメラの密度が本当に犯罪件数の減少に貢献しているかが論じられている。これに対して、中国では、建設にまだ熱心である。2003年以来、治安当局は、それ以前の20年間よりも、諸都市にもっと多くの政治的監視システムを設置したと自慢げに報告している。(後略)
[訳者のコメント]世界中に監視カメラ網が張り巡らされているような気がしてきました。
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