海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「タリバン、領土の獲得を主張」と題する『アルジャジーラ・ネット』の記事。

2006年05月28日 | アフガン問題
タリバンは、アフガンニスタン南部に配置されている国連軍兵士を攻撃すると脅した。
米軍はアフガン駐留の兵士が訓練所の攻撃において、指揮官を含む5名のタリバン戦士を殺傷したと発表した。
米軍は、アフガン南部のヘルマンド州にあるカラ・サク村での金曜日の襲撃の間に殺された人たちの正体を突き止めなかった。
ある声明において、米軍は、次のように述べた。「これらの殺害されたものの中には、タリバン・ネットワークの高位の指揮官がいた。彼らは連合軍とアフガン軍とアフガン官憲と市民に対する攻撃を指揮していた。これは強固な戦術的情報と地上軍と空軍との連携に基づく高度にうまくいった使命であった。」
市民の殺傷や財産への損害についての報告はない。声明によれば、部隊はこの村の中で大きな武器の隠し場所を見つけた。
攻撃は反政府軍による攻撃が増大したことに対して、アフガン南部で先週以来米軍指導で行われた一連の作戦の最後のものであった。
米軍発表とは別に、警察は、金曜日夜、「アフガニスタンの敵」による首都カブールに対するロケット攻撃で、市民2名が殺され、他の2名が負傷したと述べた。
アフガニスタンは、タリバンがオサマ・ビン・ラディンを渡さなかったと言う理由で、2001年末に米軍と北部同盟軍がタリバンを排除して以来、最も激しい暴力に見舞われている。
米軍とアフガン官憲によれば、先週以来、戦闘や待ち伏せ自爆などで300人が殺された。最も多くの死者はタリバン戦士であったが、少なくとも4名の外国兵(タリバンに味方するアラブ人と思われる)と17名の民間人も殺された。
先週の暴力の矛先が向けられたカンダハル地域では、3千人の住民が住居を捨てて避難した。これはタリバン政権の崩壊以来最大の民間人の避難である。
外国軍を追い出し、現政府を打ち負かそうと戦っているタリバンとその同盟軍は、主にアフガニスタンの南部と東部で作戦を展開している。
[訳者の感想]この記事はアルジャージーラ局とロイター通信の記事を結びつけたものです。タリバン軍もヘクマチアル率いる軍も簡単には除去できないようです。住民の間にかなりの支持者がいるのではないでしょうか。ここでも事態はベトナム戦争と似てきているように思われます。
コメント
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