海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

国連サミットについての『フランクフルター・アルゲマイネ』紙の記事。

2005年09月18日 | 国連
「ニューヨークの苦渋」と題する記事です。
国連サミットが始まった9月15日に、既に損失決算が出された。国連事務総長の野心的な改革案から出てきたのは、かき回された文書であったが、それはこの組織をあちこちで少しは前進させると思われる。
だが、この文書は、国連の効率と信頼性を推し進めないだろう。たとえ国連が不透明な出来事やスキャンダルや正当性の核心に達する不和の後で、そのような後押しを必要とするにしても。多分、妨害に協力した者達もいつか、安全保障と進歩と人権のための北と南の大取引が成立しなかったことを残念に思うだろう。
主役を演じようとしなかった国の一つは米国である。彼らは無数の変革の願望でもってますます小さくなる期待の否定的スパイラルを進めた。犯罪的な政府の下部委員会になって、評判を落とした人権委員会に替わるはずの新しい人権理事会の創設を妨害したパキスタンやエジプトのような国々の貢献は、恥ずべきである。改革の途中にある国々が弁護人になるだろうということは、間違った連帯性の表現であった。
疑いもなく、コフィ・アナンは、この日の負け組であった。初めて彼の管理能力が殆ど壊滅的な仕方で批判された。彼が国連の現実を次の点にもたらすならば、それは苦渋に満ち、しかも諦めがこもって聞こえる。国家は、豊かな国も、貧しい国も、強い国も、弱い国も、国連では自分たちの利害を追求して、空想的な全体の幸福などは追求していないといういうのだ。
更に、既に安全保障委員会の最前列にいて、広告をした国々もがっかりさせられれた。理事会は、拡大されず、抵抗は大きすぎた。時としてファナティズムと盲目性とが結びついたドイツ連邦共和国の理事会拡大の野心は、大きかったが、失敗は、大音響を立てた。
[訳者のコメント]安全保障理事会のメンバーになろうとするドイツも日本も今度は失敗しました。国連を殆ど頼りにしていないアメリカは、既得権だけは守りたいようで、日独の前途は多難なようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする