海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「米国で40万家族が難民登録」と題するドイツの『ネット新聞』の記事。

2005年09月09日 | 災害と事故
ブッシュ大統領は、洪水犠牲者に官僚的でない援助を約束した。その間、約40万家族が「緊急事態管理庁」に「難民」として登録された。
ブッシュ大統領は、災害地から疎開された家族に2千ドルを即座の救援費として提供しようとしている。ブッシュによれば、既に40万世帯が「連邦緊急事態管理庁」に登録された。家を失った人たちが身分証明書を失い、衣服を取りかえることもできないでいる。
大統領によると、避難民は、「難民」として登録することができる。まだ、1万人の人間が把握されていない。
木曜日に、ブッシュは、チェイニー副大統領を災害地に派遣した。ミシシッピー州のガルフポート市に滞在中、彼は救済措置に大きな感銘を受けたと語った。
木曜日に公開された「ピュー研究センター」の世論調査によると、質問された人の3分の1は、ハリケーンの犠牲者をもっと素早く助けるために、ブッシュはもっと沢山しなければならなかったのにしなかった、と答えた。1000人の被質問者の内、40%はもっと大きなテロ攻撃に対する連邦政府の能力に対する信頼を失ったと答えた。
何ダースかのインターネットを利用した詐欺師が、カトリーナを種に一儲けをたくらんでいる。フロリダ州とミズーリ州の検事は、二人のインターネット詐欺師を告発した。寄付金を集めるという口実で、彼らは寄付申し出者にクレジット・カードの番号を聞き出した。別のウェッブサイトは、援助を申し出た訪問者を人種主義的組織へと誘導した。FBIの述べるところによると、ハリケーンについての情報と援助を提供するサイトの数は、2,300に達した。そのうち数ダースは怪しい。
ロシアも米国に人道的支援を送った。ロシアの災害防御省の輸送機2機がモスクワ近郊の飛行場から飛び立った。両方のイリューシン-76型機は、ハリケーン犠牲者に対する援助物資--テント、毛布、インスタント食品など--を搭載している。
両機は既に二日間滑走路で待機していた。アメリカ航空局は、どの空港が援助機を受け入れられるかを決定することができなかったのだとロシア災害防衛省は言っている。
アメリカ国務省によると、まだ880名の外国人が災害地域で行方不明になっている。その中には、数百人のフランス人や英国人がいる。在米ドイツ大使館によれば、僅かの例外を除いて、行方が分からなかったすべてのドイツ人の居場所が明らかになった。
公式の死者の数は、約300名である。しかし、ルイジアナ州の保健局によれば、この数字は、毎日急速に増えている。ニュー・オルリーンズの市長レイ・ネイガンは、死者の数を1万人と見積もっている。
木曜日に米国は、国連にヨーロッパからの援助を輸送する際に大きな役割を引き受けるように依頼した。それゆえ、昨年創設されたNATOの災害時介入軍が初めて、投入されることになるかもしれない。
[訳者のコメント]「避難民」が「難民」登録されたというは驚きです。まさか、NATOの介入軍の出動第一号がアメリカになるとは、創設当時には予想されていなかったと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする