高橋まゆみ・創作人形「まゆみの気まぐれ日記」

農道をかっぽして歩く笑顔のおじいちゃん。姿が見えなくなるまで手を振るおばあちゃん。やさしさはいつもそばにいた。

秩父

2008-03-28 15:40:28 | まゆみのつぶやき室
25日、埼玉県 秩父市、矢尾百貨店での作品展に出向いた。
秩父・・・?どうやら、埼玉と言っても前回やった入間よりまだ山奥らしい。
どんな所なんだろう・・・・・

と半身半疑ではあったが、そこはすばらしい花咲く里。日本三大曳山祭、秩父夜まつりや、何より34箇所の札所巡り、観音の里でもあった。

今回は友の会の日というのがあり、優待デーがあったので、2日間のサイン会。
会場の設営が終わり、準備に入ったのは夕暮れ。慣れているとはいえ、8時過ぎまでかかった。

何百年も続く矢尾百貨店の先代は、近江商人として秩父に来て酒屋をやっていたと言う。
そこからデパートに広がり、原点である酒作りはたくさんの新種を生み出し、酒作りの森は観光名所の一つでもある。

仕事が終わり、百貨店の方々に夕食をご馳走になったが、さすが蔵元。こっそり手にしていたのは、秩父錦という日本酒の限定品。
「香り立つ旨さ・・・」とはこういう事を言うのだろうと実感。
日本酒がこんなに美味しいものとは・・・・・嬉しいご褒美であった。

その後お世話になった、築何百年という落ち着いた純和風の温泉旅館は、久々の心も体も十分過ぎるほど癒してくれた。

百貨店の友の会の日は、見るというより買うと言う日のようで、会場内は人足もまばら。
少しでもこの町を知りたい。見たい気持ちが急かす。
サイン会を終え、途中札所をお参りして、秩父神社を目指す。
総社でもあるこの建物の壁には、あちこちに巧みな腕を持つ職人がすばらしい木彫りの技術を見せ付けていた。その中でも私のお気に入りは見猿、聞か猿、言わ猿の3体の元気猿。何とも愛きょうがあってかわいい。そして龍や鳥など、カラフルに塗られた数々に目を見張る。

そこから数分。
秩父まつり会館に行った。
ここには祭で使われる豪華な山車が展示され、活気溢れる祭風景や歴史などを楽しませてくれた。
その後
早めに宿に着き歩いて是非行って見たかった札所4番 金昌寺。

宿で下駄を借り、からころと細い家並木を抜けてゆく。
あれ?



なんだこれ??
家の中から木が生えてる。
いや、ちがうな・・・
これは、木のある所に家を作っちゃった。
そう、よく解らないが、「自然にやさしい」家を横目に過ぎた。


あ!見えてきた。
これが、金昌寺の入口かぁ~



大きなわらじが、門にかかっている。
きっと、旅人に「お疲れさん」の意味もあるのだろうか。

中に入ると息をのんだ。



本殿を取り囲むように、坂道の脇に、裏山のあちらこちらに、階段のすみずみに一つと同じものがないお地蔵さんが1300体も並ぶ・・・・・。
遠い室町の頃から信者が願いを込めて奉納したというおじぞうさんは、日が沈む頃、一人で歩いていた私に話しかけてきそうで、足がすくんでしまう。

こんな神秘的な寺は初めてだった。

ある人が言っていた。
「札所を巡るという事は、自分が元気でこうしてお参りすることが出来るお礼」なのだと。

遍路姿の自分の夢を見そうです。










はっくしゅん!

2008-03-17 17:13:09 | まゆみのつぶやき室
この所、天気がいいせいか、どんどん雪が解ける  解ける。

日中、窓を開けていても心地いい。
普段、マメにかたずけが出来ない性格なので、ここぞとばかり、やる気になったらすごい!

冬中干せなかった布団をお陽様にあて、しばし日光浴。


その間、子供が使っていたパイプベットを壊したり、いらない壊れた椅子や電化製品、ガラクタどもを袋に入れて、さあ出発

6袋にもなった不用品をクリ~ンセンターに持ち込み、有料ではあるが、部屋はすっきり。いかに居なくなった子供部屋は、取り合えずの物置状態だったかがわかる。

着ない衣料品も、リサイクルに出したり人形に使えそうなものは「人形用」と書いて屋根裏部屋にしまった。


あ~すっきりした!・・・・久々のやったぁ~感とすっきり感が何ともさわやか。

しかしである。この性格・・・・いつまで持つやら

夕方になって、光をいっぱい吸い込んだお布団をパンパン叩く。

クシュン、はっくしょい!・・・・続けざまのくしゃみ。
すっかり忘れていた。・・・鼻炎持ちでもあったのだ。


だが、春は何て、人を動かせたくなる季節なんだろう。
きっと、春がずっと続けば、我が家も一年中すっきりしているんだろうなぁ~





と言う事で、少し前のやったぁ~!がもう一つ。

作品の中で「ほうき売りのおばあさん」と言うのがあるが、そのモデルになった{勝手に作っちゃった!}おばあさんがバス停で待っていたのでパチリ

なかなか、タイミング~が合わず撮れなかったのだ。




びんてまりの館

2008-03-11 08:42:11 | まゆみのつぶやき室
2003年春  私は汽車を乗り継いで小さな田舎町にやってきた。

初めて、公共の施設で行われる作品展の為であった。

滋賀県 愛知郡 愛荘町市  遠くに山並みが見え、ビルなど無い。
のどかで、自分の田舎に似ていた。

しかし、その町にはすばらしい図書館があった。小さなその町には少し不釣合いなほど、モダンな建物。しゃれたレストランのように、あちこちに中にも外にも椅子やテーブルが置かれ、天気のいい日には、日向ぼっこでもしながら、好きな本を読みふけることも出来る。
小さな子供連れの親子も多い。
大げさかもしれないが、ここは、無料の娯楽施設だ。

そんな 愛知川  びんてまりの館に再び訪れた。

いい施設を作るためには時間を惜しまない館長や、熱意と几帳面さを兼ね備えた学芸員の小川さん・・・・・久しぶり~のご挨拶!


今回二度目となる、図書館に併設された企画展示室。
前回無かった新作を中心に飾った。

そして、ここにはもう一つ、展示室がある。
江戸時代にたった一人の人が作り出したというびんてまり。
それが耐えそうになりながら、今は子供たちが学校で作り、また有志も200人になったというびんてまり細工。










何か、不思議でしょ?

どうして、ガラスの小さな口元から、こんな大きなてまりが入ってしまうのだろうと・・・・・。

私も最初は「え?何故?」だった。
ここには、その工程も歴史も刻まれているので、機会があったら、是非実際に見て確かめてください。

なぜか、ガラスと言う硬い透明な物と、鮮やかな糸で刺し込まれた柔らかなてまりの融合と、びんてまりと言う言葉の響きには、この土地で育まれたやさしさがあった。


ひいなの頃に

2008-03-05 08:38:39 | まゆみのつぶやき室
ここ数年、長野電鉄線を巡る各地域で、「北信濃ひな巡り」と言うイベントが開かれている。
残念ながら、地元飯山は、電鉄線が廃止となり参加はしていない。

松代→須坂→小布施→中野→山ノ内   それぞれが、街の中で家にあるお雛様を店頭等に出して飾り、イベント等も催されている。
2日須坂では一般公募された、カップルが宮廷装束の衣装を身にまとい、古式ゆかしい結婚式を挙げた。

そんな「ひいなの祭」に何か各地区を繋ぐシンボル的な物が欲しいとお話を頂いたのが3年前。
最初に作ったのがこれ!

犬と猫のお雛様である。
おじいさん、おばあさんばかりを作っているので、時々こういう遊び心があるものは作っていても楽しい。


昨年は4体のアンサンブルの女の子であった。
そして、今年はこれ!



お神酒を飲みすぎたお内裏雛。ちょっと酔っ払って頬が赤い。
それを、クスクスと笑うお姫様。

人が見て楽しめる物を作った。
まだまだ続くひな祭り。

春の訪れを一番に告げるイベントひな祭り
さて、来年はどんなのをつくろうかな?