高橋まゆみ・創作人形「まゆみの気まぐれ日記」

農道をかっぽして歩く笑顔のおじいちゃん。姿が見えなくなるまで手を振るおばあちゃん。やさしさはいつもそばにいた。

水戸での人形展

2006-06-29 23:13:41 | まゆみのつぶやき室
28日私は水戸に向かった。
意外と近くてビックリした水戸であったが、今回の会場はイオン、ジャスコ内原店である。
とにかくでかくて、広くて、またアミューズメントと言ってもいいほど、何もかも揃っていて、充実している。長野や近いところでは上越{新潟県}のジャスコへは行った事があるが、そんな物ではなかった。衣料品等のテナントといい、食べ物やさんの数といい、映画館やカルチャーなどまで入っていて、一日いてもいいと思えるほど、田舎のおばさんには刺激的な会場である。
今回は「草の道」でお世話になった講談社の田崎さん、飯田さんなど茨城がふるさとと言う事もあり、その力の入れようはすごかった。

そんなイオンでの初日、テレビや新聞での宣伝効果もあって、朝からたくさんの人がやってきてくれた。
本物に逢えた喜びを口にするお客さんや、織を全て一からやっていると言われていた年配のご婦人が、「こういうものに出会いたかった。生きていて良かった」とまで言ってくれ、その感無量の表情はこころに刻まれた。その最高の褒め言葉にお礼を言うのも忘れぼぉ~っとしてしまったが、しっかりその日の仕事をこなし、会場を後にした。

今まで、たくさんの会場で人形展をやらせていただいているが、何度やっても新鮮で、正直私は飾りこみの時こそ、作り手としての幸せを感じる時間だと思っている。
それはきっと、また新たな出会いや、今回みたいに嬉しい言葉などに期待し、心弾むからだろう。

しかし、最近体力不足というか、運動不足というのか、必ず帰りの新幹線では足がぱんぱんになって、むくんでしまう。
ぺったんこの、足には負担がかからない靴しか持っていないのに、あ~それなのに・・・である。

でも、毎日家で作業している自分にとっては、月に1~2度の人形展の出張は「仕事をしてきた」気分になれる。
仕事の疲れやむくみを新幹線の椅子にゆだねていた。

長女からメールが入る。「おつかれ!とか 早く帰ってきて」の優しい言葉かな?

「帰りにリンス買ってきて」・・・だよねぇ~現実は・・・

ジャガイモの花

2006-06-23 09:49:35 | まゆみのつぶやき室
じゃがいもの花って見たことありますか?

先日、おばあちゃんが「お母さん、ジャガイモの花切ってきてくれないかい」と言ったので、はさみを持って畑に向かった。
へぇ~何て かわいらしいの・・・切るのを忘れて見入っていた。
ジャガイモの収穫をした事があっても、こんなに咲き誇った花を見たことが無かった。40~50センチに伸びた葉っぱからヒョコンと飛び出した薄紫の花、摘んでしまうのがもったいないくらいであったが、おいしい大きなジャガイモにするには、花に栄養が行かないように切り取らなければならない。
一時間半程、花切りをして少し持ち帰った花を花瓶に入れ玄関に飾った。それを見たおばあちゃん「ジャガイモも本望だ・・・」と一言。

子供の頃は生き物に興味があり、若い頃は人間に  そして植物にそれから自然にと心動く物が変わって行くと思うが、まさに私も最近花壇の植え替えをしたり、チュウリップの球根を取り、風通しのいい場所に干したりした。

知り合いの孝くんも「花便り」と称して珍しい花などの写メールをくれたりするが、前は花には興味も無かった自分なのに、植物に心安らぐ今日この頃である。

さて、来週は茨城に行きます。
茨城は亡き父のふるさとでもあります。イオンでやるのは初めてですが、水戸の皆さん見に来て欲しいな!


田休みそして京都

2006-06-13 08:47:53 | まゆみのつぶやき室
6月4日、この日は農家の多いこの地区の、田植え後の慰労を兼ねた村の行事がある。地区によって、運動会だったり、たけのこ狩りだったり色々だが、我が村は、家から2分程山に登ると広い公園になっていて、春は桜が満開、そしてアスパラ畑もそこにある。その日、その公園で我が地区の子供から大人まで、総勢25~26人くらいの参加であったろうか、マレットゴルフをし、公民館の庭先でバーベキュウをした。まだまだ農家は忙しい時期なので、参加者は少なかったが、ゲートボールに似た、上ったり下がったりするコースを「オービー」とか言いながらカラフルな玉を転がすのも楽しい物だ。

そして、次の週11日は娘を連れて、二度目の京都南丹市に出向いた。
二度目ともなると、方向音痴の私でも、乗り換えもスムーズ
娘の前を2~3歩手馴れた腰つきで歩いた。
飯山に似た田んぼの風景を目にした娘「人けが無いんだけど・・・」と。

しかし、南丹市の人たちは裏切らなかった。
いつも、30分くらいのサイン会の所、ゆっくり書いたせいもあるのか、次から次にたくさんの人が並んでくれ、一時間半以上サイン会に費やした。

サインなんて、早々できるものでは無いので、「疲れませんか?」と気使って言ってくださる方もいるが、自分の作品を見て、こんなに喜んで貰えると嬉しい気持ちしか残らない。
美術館の皆さん、今回のご縁を本当にありがとう。

その後、京都市内のホテルに向かった。
前に京都に来た時心残りだった、川床での食事も実現でき、翌日は錦市場や骨董屋めぐりなどして、早めに家路に着いた。

さあ、今日はサッカーワールドカップ、日本戦だぁ~!
結果はご存知の通りでした。






アンビリバボー

2006-06-05 08:55:17 | まゆみのつぶやき室
「八重子のハミング」の著者 陽信孝さん。
何度もこのまゆみのつぶやきでも登場するが、その陽さん。山口の展示会の際こんな事を言った。「なんちゅうたかねぇ~?たけしのアンビリ・・・ビリ・・・とかいうやつじゃけどね、わしの取材に来るんよ」と
え!何で?
「なんか解らんけど、来るんよ・・・」と

アンビリバボー  は良く見るいい番組だ。
ミステリヤスものあり、また感動の実録あり、ついついのめり込んで見てしまうお気に入りの番組でもある。
そこに陽さんが出るの?・・・半信半疑であった。

そして次の言葉
「まゆみさんのねぇ~  この今展示している人形もその番組のスタッフが撮っていったんよ」・・・え・え~!

ていうことは、ちょこっと出してもらえるって事?

詳しい事は良く解らないが、そんな運びになっているようで6月15日交互期待あれ。

陽さんの介護記録というか、アルツハイマーになった奥さんとのかかわり方は、他の取材番組でも何度も拝見させていただいたが、どれを見ても涙が自然と落ちてくる。

今回のアンビリバボーでも、数十分の時間の中で、いかに本髄を引き出せるかスタッフ間の熱い会議があったと聞いた。
私が今言えることは一つ。
私と同じようにきっと見れば感動すると確信しています。

このHPを見ていただいた方、来週15日見てくださいね。

南丹市博物館、そして藤田展

2006-06-01 09:46:42 | まゆみのつぶやき室
京都からJR舞鶴線に乗り、30~40分程揺られると、のどかな田園風景が広がる。
30日、私は南丹市博物館で行われる人形展の為会場に向かった。今回合併になった、かやぶきの里でも知られる美山町の関係者の方も来ていて、美山の美しい自然を生かしたパネルも飾られた。
美術館には必ず学芸員さんと言う人がいるが、今回お世話になる学芸員の井尻さん。予算が無いながら、何度も市役所に出向き予算を取っては、手作りの会場を仕上げてくれ、また職員の方々がそれぞれいつもの仕事以外にこの人形展の為に準備をしていただいた前向きさに頭が下がる思いだ。
事業でやっている作品展の為、ジオラマを展示するにあたって、どうしてもその場所にちなんだ展示台というのを、そのつど創らなければならない。
設計、運び込み、人件費など、経費はかかってしまうが、それだけに見ていただいた方々の反応も大きい。

そんな事で、京都は高島屋に続き二度目の会場になる。
また、11日にサイン会に出向いて行きますのでお近くの方、是非お逢いしましょうね!

人形を飾ると、格調高く見えるガラス張りの博物館を後にし、午後少しの時間があったので、「草の道」を手がけてくれた講談社 田島さんと東京で、ものすごい動因数を上げた藤田嗣治の絵画展に行った。
京都国立近代美術館でもたくさんの人が訪れていたが、幸い、おしくら饅頭程でもなく、人の合間を縫ってゆっくり鑑賞する事が出来た。
藤田さんが生きていれば82歳くらいと言う事だが、日本の国に見離されてもなお、自身の書きたい物を貫いたプライドというのか、作家としての信念は絵画そのものに表れていた。戦中、戦後その時々生きてきたその目線の先には、代表作の「乳白色の肌」を持つ裸婦像や戦争画、またキリストの処刑画やメルヘンチックなものまで、キャンバスに魂を描き続けた、作家になるべくしてなった人・・・生まれ持った感性を感じた人であった。
そんな中で、ほっとしたのは猫の絵であった。
いつも、気難しい作家のそばで、受身となって癒していたのだろう。
言葉の無い猫なのに、何故か言葉を感じてしまうのは私だけだろうか。

ある人が、前に言った事がある
「不ぞろいだからおもしろい」と
私が人形を作る中で、ついしてしまうのは、いかに左右対称に綺麗に作るかだ。
でも、今回藤田さんの絵画の子供達はみんな顔が不ぞろいで、目なんかずれ捲くっている。でもかわいい。愛嬌がある。憎かわいいとでもいうべきか。

そんな事も学んだりして、私も一皮むけたいな!