あんだーせぶん

まゆ子「……異常気象なんじゃないの? 太陽が増えてるとか」
ニア  「その発想が異常だと思うよ」

最近、この手の本が増えた

2006-01-30 23:50:55 | Diary_7
この間、ジュンク堂で買った本を読み終える。一つは最近ちょっと話題になった「嫌オタク流」。もう一つは偶然見つけた「萌えの研究」。両方とも非オタクの著者が「オタクって何?」っていうテーマで論している本だ。

萌えの研究:

これはルポ形式の本だった。著者が1年間「萌え」について体験するというのがフォーマット。ラノベ、ゲーム、マンガ、アニメと一通りのジャンルを網羅してある。いわゆる基本形の名作から、エッジな最新作まで、全てを体験してあるところに妙な真剣さがあって面白い。40を越えたオッサン(1961年生)が、長大化しているKeyやTYPE-MOONの作品をやっている姿を想像すると「大変だろうなぁ~」と思うよ。…って良く考えたら大学のA教官もやっていたね。

この本は体験ルポだから、ほとんどが「萌え作品の紹介」っていう事で真新しい情報はないんだけど、やっている時の心理状態が冷静に書き綴られていて「なるほど」って思ったな。あと、面白かったのが作者が「良い」って太鼓判を押した作品ってオタク界でも人気の作品だったりする。良いものってのは普遍的な側面もあるんだね。

しかし、この表紙はどうにかならなかったのかね。俺は本を喫茶店とかで読むことが多いんだけどちょっと恥ずかしかった(俺は基本的にブックカバーをかけない)。

参考:

萌えの研究
萌えの研究


嫌オタク流:

この本は非オタク2人組が、オタク理解のためにオタクと対談するっていう対談集だ。話題の中心は「萌えはポルノか否か」と言う点にあったように思われる。これも大体昔から言われている「だからオタクはダメなんだ」という点を抑えているね。ただ、ちょっと面白かったのが「オタクとDQN」は本質的には同じであるという点かな。この部分は少しなるほどって思ったな。

正直なところ、この本は今ひとつだったなぁ。対談の割には話しが微妙にかみ合っていないし、オタクバッシングをしたい非オタク側の中原昌也と高橋ヨシキがちょっと勉強不足のような気がする。一方のオタク側も彼らのバックグラウンドであるサブカルを良く理解していないし…。これがちぐはぐな感じを生むんだよね。それならばとバッシング=毒と割り切って、その毒舌トークを楽しもうと思うんだけど、これも中途半端。どうせなら村崎百郎ぐらいに突き抜けて欲しかった。

買って損したとは言わないけど、正直大したことない本だったなぁ。

俺はこういう本が好きで良く読むんだけど、最近変な違和感を感じてきた。自分で読んでいてなんだけど、たかが趣味嗜好の1ジャンルに過ぎない「オタク」って論ずるほどの物かなぁ?例えば「釣り」とか「野球」とかで「それらが人に与える影響が~」とか「スポーツ好きの性格は~」とか言わないじゃん?まぁ二宮清純なら言うかもしれないけど…。

まぁ、こう言う事を言い出すと「オタクは文化なのか」という話にまで発展していくのかもしれないけど。考えたんだけど、俺も含めてだけど、みんなオタクを特別視しすぎだね。っていうか考えるほどの物でもないんだろうな。

何が言いたいんだ、俺…。