インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

桜井章一さんの考える「男の強さ」

2009-01-25 22:20:30 | 田口ランディ、桜井章一、内田ボブ
 桜井章一さんの言葉は、かなり心に響くものがある。インディアンがまた話に出てくるので抜粋してみよう。今度は、『強さの奥義』青春出版社より。
 

 人に優しく、思いやりを持て、感情を豊かにしろ、これはみんな子供の頃に教わった単純な基本だ。単純な物事の中にこそ真理があると俺は思っている。それを大切にしている奴には、"自然な自信"というものが身についているね。

基本動作。この繰り返しが、自信を生むってことだな。

 桜井章一「強さ」ってなんだい?こうした素朴な疑問を投げかけられたら、まず逆を考えてみることだな。逆は弱さだろう。弱いってことは自分がまず困る。そして、何より人さまに迷惑をかけることになりはしないかい。

 肉体が弱ったら病気になる。精神が衰弱しても病気になる。いずれも弱さだ。とすると、誰かに面倒を見てもらうことになるよな。だからまず鉄則として、男は強くあらねばならないってことだよ。

 ところがだ、強さに対する勘違いをしている。強くなれば人に勝てるって。勝つために強くなろうとしていないかい?そこが俺のもっとも嫌うところだぜ。

 勝ちというのは、正義じゃないんだよ。たとえば、ずる賢い奴が四人集まって麻雀を打ったら、誰が勝つか?一番ずる賢い奴が勝つわけだよ。悪党が四人そろって悪党比べしたら誰が勝つの?一番の悪党が勝つんだろう。世の中には、そういう勝負が多いんだよ。政治でも経済でも、何でも悪い奴が勝つ。俺がプロの麻雀師を引退したのも、そうした勝負に飽き飽きしたからだったし、勝ち続けることに虚しさも感じたからね。

  じゃ、人に勝つためではない強さってなんだよ。大事なのは、強くあれば弱い者を補うことができるってことだ。強さを分け与えることができる。

 もっと分かりやすいのは、インディアン(ネイティブ・アメリカン)の勇者たちだよ。肉体、精神ともに強い男は狩りをして獲物をとってくる。それをまず最初にもっとも弱い者たちに与える。病気の人、女、子供。それから男たちが食べる。そうした掟を守ってきたわけだろう。

 現代はどうだい?インディアンを追い詰めた資本主義の亡者たちのやり方は逆だろう。権力を持つものに、すべてを差し出す仕組みになっているじゃねえか。集まる仕組みってのはつまり、分捕るってことだろうよ。

 その究極が戦争という分捕り合戦。経済戦争も受験戦争も、国家の戦争も根っこは同じ。だから勝った者に正義なんかありっこねえんだよ。

 男なら強さに価値をおけというのは、人に分け与えられる人間になれ、ということだよ。

 …男の強さとは、飲まれない、溺れない力、つまり、自分を律する力を持つことだよ。

 自分を律するとは、バランスをとることだね。重心が偏ったら、船は沈むだろう。心が偏ったら病気になる。パチンコ狂、仕事狂になる。だから自分を律するためにバランスをとりなさいということだな。それが強い男の条件なんだ。

 バランス感覚のある人を見ていると、再生能力があるよね。修正する力があり、再起、復活、よみがえる力がある。人生にはいろんなことがあるだろう。女にフラれたり、挫折したり。そんなことは誰にでも起こるよな。問題は、再起、復活できるかどうかだろう。それが再生能力だよ。


 やはり本当に強い男は獲物をとって来て、弱者に分け与えなければならないのだ。

 今の金を稼ぐ男「社長」は、収益を従業員(全部が弱者か?)に分け与え、国家に税金を差し出してはいるのだろうが…、もっと強い男「株主」「親会社」がいたりするから、自分を守らねばならないのか??

 会社(=社長=男?)は強くなければならない。

 倒産して迷惑をかけないために会社を強くする必要がある。だから自己資本の増強、内部留保を減らしてはいけない、ということなのだろうが…、

 リストラ(特に非正規社員切り)で大勢の弱者を切り捨てるのは、いかがなものか。


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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
会社の人間関係と 自分の置かれた立場だけにムキになって (りょう)
2010-02-18 00:40:00
部下を振り回し 恥ずかしく思います、少しずつでも心がけれるよう、常に意識して頑張ります、ありがとう 御座いました。
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会社の人間関係と (りょう)
2010-02-18 00:42:23
自分の置かれた立場だけにムキになって部下を振り回し 恥ずかしく思います、少しずつでも心がけれるよう、常に意識して頑張ります、ありがとう 御座いました。
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有難うございます。 (インディオ)
2010-02-19 05:32:29
りょうさん、こんにちわ。

「部下の首を絞めるか、自分の首を絞めるか」と問われる世の中で、生き辛くなっていることと思われます。

インディオの場合、自己犠牲できるほどの責任ある立場ではありませんが(?)、出来る限り、優しさを持って、周囲に接していきたいと思います。

 古い記事ナゆえ、思い出させて頂き、有難うございました 
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