インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

『四つの約束』 序文  煙に覆われた鏡②

2012-06-14 07:42:57 | カスタネダ『呪術の実践』 !
  不思議な夢を見て、本当に現実にいそうな有名スポーツ選手が悩んでいてカウンセラーをしていた。バレーのオリンピックに出るぐらいの実力で、企業チームに属していた(Vリーグ?)。評判を気にしすぎ、ストレスから成績が下がり、どうすればいいのか吾輩に相談してきた。吾輩は渡された日経新聞を読みながら(なぜかスポーツ紙ではない)、「こんなものを読むから、ストレスが溜まるだけで、自分が知らなければ、何事にも気をとめる必要はないのだ」とアドバイスした。夢のポイントは、(有名人になっても?)、「テレビも、新聞も、週刊誌も、インターネットもやらない方がいい。余計な神経、エネルギーを使うだけだ、時間も、カネも?なくなるだけだ…」だったような気がする。

 
 さて、昨日の続き。アクセスが多く、興味をもたれた方も多いようだ(別の記事か??)

  ついでだから序文を全部書こう。

  『四つの約束』序文 続き


  この短い間に男はすべてを理解した。胸は高鳴り、心は平安で満たされた。自分が発見したことを人々に一刻も早く伝えたいと思った。しかしこうしたことを説明する言葉がなかった。説明しようとしても、人々には理解することができなかった。みんなは彼が変わったことや、その目や声が、何かとても美しいものを放っていることがわかった。みんなは、男がもはや何事に対しても、批判を持たないことに気づいた。彼は、もはや誰にも似ていなかった。

 (誰も裁かず、すべてを許すとオーラが変わってくるということか)

  男は、どんな人のことも非常によく理解できたが、逆に誰も彼のことを理解することができなかった。人々は彼を、神の生まれ変わりであると信じた。これを聞くと、彼は笑ってこういうのだった。「確かにそのとおり。私は神である。しかし、あなたがたもまた神なのである。私たちは光のイメージなのである。私たちは、神なのだ」。しかし、それでも人々は彼の言うことを理解しなかった。

 (あらゆるものに神が宿るという、アニミズム、インディアンな思想であり、日本人の神道に通じるか)

  男は、自分が人々の鏡である、ということがわかった。その鏡の中に、男は自分の姿を見るのだ。「あらゆる人は、お互いの鏡である」。彼は、全ての人々の中に自分自身を見た。けれども誰も彼のことを自分たち自身である、と見ないのである。彼がわかったのは、誰もが夢を見ている、しかし夢を見ていると気づいていないということだ。自分たちが本当は何であるのか、知らないままに夢を見ているのだ。人々が彼を見ることができないのは、鏡の周りに霧や煙の壁を張りめぐらしているからだ。こうした霧の壁は、光のイメージの解釈から成り立っている。これが人間の「夢」なのである。

 (すべての原因は自分の意識のあり方にあるということか)

  彼は、やがて自分も学んだことをすべて忘れてしまうことがわかった。自分が見たヴィジョンを全て覚えておきたいと思い、自分を「煙に覆われた鏡」と呼ぶことにした。そうすれば物質はすべて鏡であり、その間にある煙が、本当の私たちを見ることを妨げていることを、いつも思い出すことができる。彼は言った。「私は、煙に覆われた鏡である。私は、あなた方の中に私自身を見る。しかし私たちはお互いの姿を見ることは出来ない。なぜなら煙が、私たちの間にあるからだ。その煙こそ『夢』であり、鏡はあなた、夢見る人である」

 (リアルな世界でさえ、肉体を持った夢に過ぎないということか)

  
  …かくして、『四つの約束』の序文をすべて写し終え、

 「第一章 飼い慣らしと地球の夢」はどうしようかと迷うのであった(やって良いのか)




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