この方が梅沢俊氏かぁ…。夏山をよく登っていた頃、大変お世話になった北海道新聞社刊の「夏山ガイド」の著者である。梅沢氏はもちろん北海道の山々の全てを知り尽くした方であるが、それ以上に高山植物の著書を数多く世に出されている方として有名である。その梅沢氏から、氏が撮り貯めた高山植物の数々を紹介いただいた。
どこにでもどん欲に顔を出す私である。昨日(9月29日)午後、道新プラザDO-BOXで行われた「野生動物基金ネイチャーフォーラム」に顔を出した。この日のテーマは「アナログで見ましょう!北海道の高山植物」と題して植物写真家の梅沢俊氏が講師を務められた。
梅沢氏は私と同年代の方で、北大農学部を卒業した後に職には就かずに山に登り、植物の写真を撮り、それに関連する著書を出すことで植物写真家として今日第一人者と言われるまでなった方である。氏によると大学時代は指導教官から「蛾」の研究を指示され研究に没頭したが、本来の山好きから対象を高山植物に絞ったということだった。
梅沢氏のお話は冒頭にNHKの朝ドラで放送を終えたばかりの「らんまん」についてのお話に終始された。というのも題材が植物学者として名を成した牧野富太郎博士のことだから、朝ドラ好きの主婦の方、植物好きの方には格好の話題だったからである。私は?というと全く朝ドラを見ていないので、梅沢氏の話はちんぷんかんぷんであった。
その中で唯一、牧野博士が明治36年に北海道の利尻山に登った話が興味深かった。まだまだ登山道も整備されていない明治時代に利尻山を三日間もかけて登り、植物採集に熱心なあまり危うく遭難しかけたそうだ。NHKのドラマでも描かれていたというが…。
講演の後半は梅沢氏が撮り貯めた高山植物をスライドで映写し、その際のエピソードを披露されるというものだった。そのスライドが文字どおり昔のスライド映写機での映写だったのだ。先述したように梅沢氏は私と同年代である。現代の映写機器であるスライドプロジェクターは使いこなせないという。また、カメラの方もいつまでもフィルムカメラにこだわっていたという。(現在は現像、プリントアウトが困難となりデジカメに切り替えたという)そうしたことでスライド映写機を使用しての映写会だったために講演テーマも「アナログで見ましょう!……」としたそうだ。
数多くの高山植物を紹介いただいたが、その中からスクリーンに映った中から何種かをカメラに収めたので紹介したい。
◇ミヤマアズマギク(深山東菊)
写真は徳舜瞥山で撮った一枚だそうだ。
◇ミヤマオグルマ(深山小車)
牧野富太郎博士が利尻山で見つけた植物の一つだそうだ。
◇ゴゼンタチバナ(御前橘)の実
◇チョウノスケソウ(長之助草)
ロシアの植物学者のマキシモヴィッチを手伝ううちに国内有数のプラントハンターと なった須川長之助が発見した高山植物で、チョウノスケの名が付けたられ植物だそうだ。
◇サンカヨウ(山荷葉)
ご存じ春の山野草として私が恋求めている花である。いつか雨に濡れて透明となった花をこの目で見てみたいと思っている花である。
もはや山からも離れてしまった私にとって、高山植物は遠い世界の花々である。盛んに登山をしていた頃も、代表的な山野草については何種か憶えることができたが、とてもとても何百、何千とある花や植物を覚えることなど無理な話だった。そう考えると、梅沢俊氏の高山植物に懸ける情熱には頭が下がる思いである。何事も一芸に秀でた方の実績は素晴らしいものである。
今年の3月に「山と渓谷社」から「牧野富太郎と、山」が出版され図書館で借りて読みました。第1章で「利尻山」登山が書かれています。登る前に数行ですが幌向にも来た事が❣。
梅沢氏の「北海道の花」は手元に置いてあります。
ぼくも全編観ている、というわけではありませんが、概略くらいは押さえているので……。
そのせいでお話がチンプンカンプンだったのは残念ですね。
まあ講演者としては、最大公約数的に理解を求めるため、あるいはウケ狙いなどだったに、ひとだけキョトンとしたおじさんがいた……。
もし、ぼくが、例えば組織運営の講演に行ったとして、組織の役割をラグビーW杯チーム(あるはファイターズとか)の選手や監督になぞられて話されても、ほとんどチンプンカンプンになるようなものでしょうか。
花は私のような凡才には種類が多くてとても憶える気にはなりません。もちろん鳥もですが…。これからもたくさんの鳥を紹介ください。
その後の分析や見解はおっしゃるとおりだと私も思います。