一般の方にとって「山内壮夫(やまうちたけお)」と聞いても、「だれ?それ?」という感じだろう。私も数年前まではそうだった。ところがあることを境に、急にシンパシーを感ずるようになった。そのような山内壮夫の没後50年展に鑑賞する機会を与えられた。

※ ポスターの中の像は、カナモトホール前に建つ山内壮夫作「希望の像」です。
二日前に退職組織の研修会があり、三角山小学校を訪問したことをレポしました。
その訪問を終えた後、二つの目の研修先として三角山小学校の直ぐ近くにある「本郷新記念札幌彫刻美術館」を訪れました。彫刻作品などは私にとって最も縁遠いものでした。
ところが彫刻美術館ではちょうど「没後50年 山内壮夫展」が開催されていたのです。
二日前に退職組織の研修会があり、三角山小学校を訪問したことをレポしました。
その訪問を終えた後、二つの目の研修先として三角山小学校の直ぐ近くにある「本郷新記念札幌彫刻美術館」を訪れました。彫刻作品などは私にとって最も縁遠いものでした。
ところが彫刻美術館ではちょうど「没後50年 山内壮夫展」が開催されていたのです。

※ 現在、旭川市の彫刻美術館所蔵の「鶴の舞」という山内壮夫の作品が展示されていました。
リード文でも触れているように、私にとって「山内壮夫」などという人物は私にとってはまったく無縁の人でした。ところが、2年前に私が所属する「めだかの学校」で札幌市内の公園巡りを実施することになりました。その際に私は「大通公園」と「中島公園」の説明役をする羽目となりました。
私は慌てて俄か勉強を強いられました。二つの公園内にはたくさんの彫刻や銅像が立ち並んでいます。それらを調べていくと、山内壮夫氏の作品が意外にたくさん建立されていることが判明したのです。それらを羅列してみると…。
【大通公園】 ( )内は建立年
◇「希望の像」( 1958) ※ 西1丁目(正確には大通公園横)
◇「花の母子像」(1971) ※ 西2丁目
【中島公園】
◇「森の歌」(1957)
◇「母と子の像」(1959)
◇「笛を吹く少女」(1959)
◇「猫とハーモニカ」(1961)
◇「鶴の舞」(1965)
二つの公園だけで、これだけ多くの作品を山内壮夫は制作・建立していたことを知りました。
調べてみると、彼の作品は二つの公園に限らず、全国各地にたくさん建立されているようです。
山内壮夫は、同時代に活躍した本郷新、佐藤忠良といった彫刻家とも交流があり、北海道銀行の旧本店に掲げられた「大地」と称する高さ3.3m、長さ41mの巨大レリーフは、本郷新、山内壮夫、佐藤忠良の三氏による共同制作だった、ということですが何故か二人に比べるとあまり知られた存在となっていないということなのです。そこで今回、山内壮夫の没後50年を期して彼にスポット当てようと企画されたようです。

※ 今はなき北海道銀行旧本店営業部の上部に掲げられた三人の共同作「大地」のレリーフです。
私は彼の作品の中でも、中島公園に建立されている「母と子の像」以下の4つの小作品に心が魅かれます。抽象化された作品に彼の思いが凝縮されているように感ずるのです。
私は彼の作品の中でも、中島公園に建立されている「母と子の像」以下の4つの小作品に心が魅かれます。抽象化された作品に彼の思いが凝縮されているように感ずるのです。

※ 山内壮夫の作品の一つ「猫とハーモニカ」です。
まだお目にかかっていない方は、ぜひ一度中島公園を訪れてみてください。
公園内の片隅にひっそりと立っている小さな像をぜひ見つけてみてください!