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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

上田札幌前市長が実践した地域創生

2017-05-27 20:49:15 | 大学公開講座
 札幌市長を3期12年間務め、2015年5月に退任した上田文雄氏は、施政方針として敢えて“経済発展”を前面に掲げず、“市民自治”と“文化振興”を課題とした。そこには「文化が経済をけん引する」という氏の信念があったという。上田前市長を熱い思いを聴いた。 

                    

 5月24日(水)午後、札幌大学公開講座「地域創生入門」の第6講が開講された。この回は「『創造都市さっぽろ』とその魅力」と題して、札幌市前市長の上田文雄氏が講師を務めた。

 上田氏は十勝・幕別町の出身ということだが、弁護士資格を取得後、札幌で25年間弁護士活動をする中で「札幌市長へ」と推薦を受け、田舎者が札幌市長になるのもいいのでは、との思いから札幌市長に立候補したという。
 立候補にあたって「市民の力みなぎる文化(芸術)と誇りあふれる街札幌」を創りたいと訴え市長に当選したということだ。
 氏が「経済発展」を敢えて前面に掲げなかったのは、時代は〔大量生産→大量消費→大量廃棄〕の時代から〔個別的・個性的・豊かさの価値の変化〕への変化を認識したからだという。

               

 上田氏は市長に就任してから、氏の信念に基づいて市政を牽引し続けたと自負する。
 上田氏は札幌を「創造都市さっぽろ」と位置づけ、「市民の創造活動が自由にできる場を設定し、文化と産業における創造性を刺激し、社会的課題(環境問題や地域社会課題)解決を可能とする<創造の場>に富んだ都市」をつくるとした。
 具体的には、地下歩行空間(通称:チカホ)を単なる地下歩行空間とするのではなく、歩行空間の幅を12mから20mに拡幅することによって人々の繋がりが生まれる空間としたこと。また、500m美術館、歴史写真館、個性的な地下鉄駅への努力など、地下コンコースを単なるアクセス道としなかったのも、そうした思いを具現化したものであるという。

 また上田氏は札幌の最大の特徴は「雪」であるという。「雪」はさっぽろ人気質を形成する源泉であり、そのさっぽろ人気質とは、創意工夫・連帯感・寛容性であるという。「雪」は地域づくり・地域創生に欠かせぬ素材だとした。なるほど、「雪」の負の面を見るのではなく、「雪」が生み出す価値に目を向ける姿勢には私も賛同したい。

 上田氏は文化(芸術)の持つ力を、美しきもの・新しきもの想像する活動は、それに共鳴する力・響振する力を産むという。具体的な例として雪まつり・よさこい祭り・PMF?シティジャズ・札幌国際芸術祭などを挙げた。

            
            ※ 私も何度も参加したPMFのさっぽろ芸術の森野外ステージでのコンサートの様子です。

 まだまだ上田氏はさまざまな具体的に事例を挙げたが、上田氏としては「さっぽろ人として根拠のある誇り」を持ってもらうように市政を進めてきたと強調された。
 最後に上田氏は、札幌市がCITY BRAND RANKINGの「住んでみたい街」のランキングでここ数年毎年のようにベストスリーにランキングされていることを取り上げた。その思いの中に、上田氏が主張し、取り組んできたことが支持されてきたという自負があるということだろう。

 上田氏はもちろん言及はしなかったが、氏の後を継いだ秋元氏にもぜひその思いを継承してほしいという思いが滲んでいたように思えた。

 
※ かなり不安ではあるが、明日「北海道を歩こう! 真駒内~支笏湖間33キロ」に出場してこようと思っている。3回目の挑戦となるが、今回が最も心配である。途中棄権という事態も考えられるが、できるだけ頑張ってみたい。例え完歩できても疲労困憊でブログ投稿は無理だろう。よって、またところどころで投稿する「ライブレポ」を発信したいと思っている。時間があれば覗いてみていただきたい。


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