田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

道北の旅を振り返る №6 北海道遺産「土の博物館『土の館』」  

2022-07-10 16:57:38 | 北海道遺産関連

 土の博物館「土の館」は農機具メーカーの〈スガノ農機〉が設立した民営の博物館だそうだが、広大な農地が広がる上富良野町の郊外に民営とは思えぬほど充実した展示が展開されていた。

   

   ※ 上富良野町の「土の館」のエントランスです。

 今回の北海道遺産巡りの最後となる「土の博物館『土の館』」は、活火山の十勝岳を望む上富良野町にあった。敷地はスガノ農機の本社と同じ敷地にあった。館は2階建ての本館と、その他に農機具を展示するトラクター展示場A館、B館の三つの展示場からなっていた。

   

   ※ 「土の館」の本館です。

   

   ※ こちらは「トラクター展示場A館」です。

 まず驚かされたのが、本館の壁に飼料用デントコーンの根から茎までの模型(?)の実物大のものが展示されていた。その高さは本館の2階建ての屋根に届くくらいだったから根の先端から茎の先まで5mほどもあるのではないだろうか?

   

  ※ 本館の横壁には写真のように飼料用デントコーンの実物大の根から茎の先までの全体像が展示されていました。

 そして本館に入館した。民営であるのに入館料は無料だったところに、会社の姿勢を見た思いだった。まず入って直ぐに「労作為人記念館」と称する、創業者の菅野豊治と奥さまの胸像が置かれ、創業当時に菅野氏自らがいわゆる鍛冶屋のようなことをして農機具製作する際の(鍛冶屋のふいごを操作している)動く模型が展示されていた。

   

   ※ 菅野豊治夫妻の胸像と、左手が鍛冶屋を模した動く模型が展示されていました。

 2階は文字どおり「土」に関する展示である。土壌を垂直に切り取った標本を「モノリス」と称するそうだが、道内各地の土壌成分がずいぶん違っていることを知らされた思いだった。また、土壌改良のためのさまざまな工夫も見て取ることができた。

   

   ※ 写真中央の層をなしているのが土壌標本「モノリス」です。

   

    ※ こちらは土壌改良の様子を表す展示です。   

 続いてトラクター展示場に赴いたが、世界各地から収集したと思われる各種のトラクターが陳列されている様は壮観だった。詳しくは分からなかったが、おそらく時代と共にトラクターの性能が飛躍的に向上していったことが一目で分かるように陳列されていたと思われる。

   

   ※ 何十台ものトラクターが展示されている様は壮観でした。

   

   ※ こちらは説明板にあるように、100年前の蒸気動力のトラクターです。

         

   ※ トラクターB館に展示されていたやや変わった形のトラクターです。

 また、スガノ農機が開発・製造するプラウも多数展示されていたが、菅野豊治は自社の製品を白色で統一して製造・販売していたということが説明で述べられていた。

   

    ※ こちらはスガノ農機製作のプラウ類です。   

 私のような門外漢にとっては、「土の館」の本当の価値を理解できたとは思えないが、関係者にとってはおそらく垂涎の的の展示なのではないだろうか?レベルの高い博物館的施設が民営で運営・展示されていることに大きな価値があると思えた「土の博物館『土の館』」だった。

 以上、今回の旅では6件の「北海道遺産」を巡って歩いた。北海道がこれからも大切に残していきたい遺産のように感じられた。もちろん世界遺産と比べると、その価値は小さなものかもしれないが、私たち道産子にとってはいずれもが貴重な財産に思えた。大切に守り育て、北海道の誇りにしていきたいと感じた今回の旅だった。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。