私たちは加齢に伴い支援や介護を受けねばならない立場に置かれることは避けて通れない道である。(そうでない人もいることはいるが…)そうした要支援者や要介護者を収容し、その程度の応じてさまざまなサービスを提供している老人施設を一つのところで見学することができた。
9月14日(月)午後、私が代表を務めるシニアの学習グループ「めだかの学校」が現在学習を進めている「終活学習」の総まとめとして老人介護施設の見学学習を実施した。
※ まずは職員の方からオリエンテーションを受けました。
見学先は、見学先は札幌市内で手広く病院等を経営している渓仁会グループの西円山病院に付属する形で、各種老人介護施設が一つのところに集中して建てられているところを見学することができた。
※ 西円山の丘に横に長~く建つ西円山病院(左側)と各種老人施設(右側)です。
その各種施設とは、◇特別養護老人ホーム「敬樹園」、◇ケアハウス「カームヒル西円山」、◇グループホーム「西円山の丘」、◇小規模多機能型居宅介護「西円山の丘」の4ヵ所である。計画ではこの4ヵ所を訪れる予定だったのだが、「敬樹園」の方でコロナ陽性者が出たということで、こちらの訪問はキャンセルとなり、他の3ヵ所を見学させていただいた。
※ 西円山病院と各種老人介護施設を図解した図です。
これらの施設の特長の一つは、西円山の丘の同じ敷地内に「西円山病院」という総合病院があって、そこと廊下一つで繋がっていることだ。だから何かことがあった際は、戸外へ出ずに廊下を移送してもらい専門医の診察を受診できる点にあるように思われる。
さて私たちは、「敬樹園」を除いた3つの施設を、廊下を伝わりながら次々と見学させてもらった。
まずはグループホーム「西円山の丘」を訪れた。グループホームは認知症と診断された方が共同生活をおくる施設である。「西円山の丘」では一つのグループが9人で生活をしていた。そうしたグループが3つあり計27人が入居していた。入居資格は要支援2以上の方が対象ということだった。入居者は職員の支援を受けながらも部屋の掃除や洗濯を自分で行い、自立した生活を目ざしている施設である。入居者のお一人の部屋を見せていただいた。ご婦人の方の部屋だったが、けっして広い部屋ではなかったがきれいに整理され、家族の写真をいっぱいに飾った部屋で静かにテレビを視聴されていた。
※ グループホームの入居者が一緒に食事する食堂です。
※ グループホームに入居されているある方のお部屋です。
続いて、小規模多機能型居宅介護「西円山の丘」を見学した。こちらは利用者が可能なかぎり自立した日常生活を送ることができるよう、利用者の選択に応じて、施設への「通い」を中心として、短期間の「宿泊」や利用者の自宅への「訪問」を組み合わせ、家庭的な環境と地域住民との交流の下で日常生活上の支援や機能訓練を行う施設だそうだ。私たちが訪れた時には主として「通い」の方たちがレクリェーションに興じており、時折り歓声が室内に響いていて楽しそうに過ごしているのが印象的だった。宿泊する部屋はあくまで短期の利用ということで簡素な造りであった。
※ 職員から説明を聴く「めだかの学校」の会員(生徒?)です。
最後に見学したのはケアハウス「カームヒル西円山」だった。ケアハウスとは、家庭での生活が困難な60歳以上の高齢者が、食事や洗濯などの介護サービスを受けながら生活する施設です。しかし、入居者の生活困難度はさまざまで、中には街へ買い物に出たり、仲間を募って居酒屋に出かけたりする元気な人もいるとのことだ。現在空き室となっていた一室を見せていただいたが、狭いながらもマンションの一室といった感じがして、キッチンも付いていることから好きな料理を作って楽しむ方が多いとも職員の方が話されていた。何時でも入れる共同浴場、広々とした食堂、そして談話室など快適そうなケアハウスだった。
※ ケアハウスの談話室です。
※ ケアハウスのいつでも入浴できる大浴場です。
それに対して、今回見学が叶わなかった特別養護老人ホーム「敬樹園」はより介護を必要とする施設である。こちらは在宅での生活が困難となった要介護3以上の方が入居する施設である。こちらは有料老人ホームなどと比べて低料金な点が魅力ということだが、そのため入居を待機されている方が多いとも聞いた。
※ 西円山の丘からはこのように札幌の市街地が一望できる絶景です。
今回見学できた施設だけではなく、その他にもさまざまな老人介護施設があることを今回の一連の「終活学習」を通して知ることができた。けっして遠くない将来に、私もそうした施設のお世話になる日が来ることを覚悟しているが、今回学習したことを参考にしながら自分の将来を考えたいと思った。