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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 13 手稲山(平和の滝コース) 後編

2011-07-06 17:02:20 | 北海道低山紀行 & Other
 人間の背丈ほどの大きさの岩石が斜面にゴロゴロしているガレ場を登ること1時間! 急角度と、危険回避のために神経を張り詰めての上りに私はへとへとに疲れてしまった。

 布敷ノ滝を後にすると、斜度はますます険しくなってきた。
 そのうち登山道の中に岩石が顔を出し始めた。ゴロゴロした岩石を踏み越えながら高度を増していった。しかしこれはまだ序章に過ぎなかった。コースはまだ林の中にあり、岩石ばかりでなく、時には木の根を階段状に上るところもあったからだ。

        

 やがて林が切れて岩石だけが一面にゴロゴロと転がっている斜面に出た。どこを登ると良いのか分からない。ガイドブックでは「ペンキの後を追え」と書いてある。確かにところどころに赤いペンキが見える。ただ、今回は先行者がいたので、その人たちの後を辿ればよかった。
 とてもとても一気には登れない。ガレ場の途中で大休止をとった。

        

 気を取り直して再び登り始めるも、岩石が大きくてどこに足を掛けて良いのか迷いっぱなしだった。
 休みながら苦労して登る私の横で若い女の子たちが山に登りながらスキューバーダイビングの予定を話し合っている。「山を登っていて、海の話をするな!」と心の内で罵りながら、若さを羨むオヤジだった…。

        


 大きなガレ場から再び林の中に入ったが、岩石が転がっていることには変わりない。何度も、何度も立ち止まりながら登り続けた。

        

 悪戦苦闘することおよそ1時間。ふっと斜度が緩くなった。
 もうこれまでのことを考えると天国のようなダケカンバの林である。
 するとまたちょっとしたガレ場が見えた。そこでは登山客が昼食を摂っていた。「山頂が凄い混んでいるのでここにした」というようなことを言っていた。

        

 そのガレ場のちょっと上に大きなケルンが積まれていた。ガイドブックでは「ここを終点としたい」とあったが、ここまで来たらやはり山頂に立ってみなくてはならない。そこから約10分、およそ登山道には相応しくないような車道を歩いて山頂に立った。

        

 手稲山山頂はご存知のように札幌オリンピックの大回転コースがあるため山頂までリフトが伸びている。また、道内放送各社が山頂に放送用の中継アンテナを立てているため、車道が整備されている。
 その道を利用してバスで山頂までやってきたハイキング客が目立った。
 山頂は登山客とハイキング客でいっぱいだった。

        

        



 私は写真だけ撮って早々に退却し、先に登山者たちが休んでいたガレ場まで戻り、持参したおにぎりを頬張ったのだった。

 ところで「山ガール」である。
 手稲山にも山ガールが跋扈していた。あっちにも、こっちにも派手な色彩のウェアを身に付けた若い娘が目立った。
 流行のファッションに身を包み、軽やかに登山をする人たちが増えるのは悪いことではない。街中でたむろしているよりはよっぽど健康的である。

        

        
 
 さて下山の項であるがこちらは割愛したい。しかし、下山もガレ場はやはり強敵だった。
 二日間筋肉痛に悩まされたが、今日(6日)になってようやく解放されたようだ。
 さて、次はどこを目ざそうか?

【手稲山(平和の滝コース) 登山データー】
標 高  1023.1m
駐車場  平和の滝駐車場に50台以上が駐車できる。
行 程  《上り》登山口→(1時間)→布敷ノ滝→(30分)→ガレ場の斜面のとり付き→(1時間)→ケルンの立つコブ→(10分)→手稲山頂
      《下り》ケルンの立つコブ→(30分)→ガレ場の斜面のとり付き→(30分)→布敷ノ滝→(50分)→登山口
時 間  登山(約2時間40分)、下山(約2時間)
天 候  薄曇り
登山日  ‘11/07/02



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4 コメント

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岩また岩そして岩 (ちゃんこま    )
2011-07-06 23:03:04
 手稲山に対してのイメージが今回の写真でガラッとかわりますよね。岩また岩そしてまた岩、これでもかのように出てくる岩、これで済んだとおもうなというようなまだまだかの岩、本当にこんなに岩ばかりの登山では、ウォーキングで鍛えた人もそうとうに膝にこたえたのではないでしょうか。土を踏みたくても足を下ろすと岩ばかりで歩きづらかったでしょうね。よく登り切りましたよね。
それでも山頂にも人がいたし山ガールもいたということで、とにかくみんなすごいですね。 
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お疲れさまでした (おなら出ちゃっ太)
2011-07-07 14:08:48
娘が所属する山岳部(高校)の男子生徒で。
山行(さんこう、と読むのだそうです)で一人だけバテたのを恥じて、手稲山に2度、走るようにして登ったのがいるそうですが。
丸尾さんのリポートを読むと、そんなこと信じられないほど本格的な登山の山(変な表現)なのですね。

それにしても、山ガール。
若い女性に登山人気なのに、どうして娘が通う高校の山岳部には女子が少ないのか。娘と3年の二人だけです。小樽の若い娘は流行遅れなのかしらん?
(^^;
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Re:岩また岩そして岩 (田舎おじさん)
2011-07-07 22:33:40
 おっしゃるとおり「岩また岩、そして岩」という感じでしたね。
 登山初心者の私にとっては初めての経験でしたが、山はそれぞれの山ごとにいろいろな表情を見せてくれますから、まだまだ険しいところがたくさんあるような気もしますね。
 でもそれほど苦労をしたガレ場も自然が造ったと思えば、先に経験した人工に造られた階段状の登りよりはずーっと納得がいきましたよ。
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Re:お疲れさまでした (田舎おじさん)
2011-07-07 22:47:02
 連続のコメントありがとうございます。
 いやいや私が登ったときもやはりトレイルランというのでしょうか、少しでも平坦なところは走ろうとするような若者を目にしましたよ。さすがにあのガレ場はどんなスーパーマンでも走られませんが…。

 山ガールの一件ですが、素人評論をあえて許していただければ…。
 流行に敏感な若い娘はファッションの一つとして山登りも取り入れているように思います。果たしてそのことが定着するのかどうか?私も含めてあくまでちょっとした趣味の一つなんですね。
 それに対して、学校の登山部とはこれはもう本格的なものというイメージです。柔(やわ)な女の娘が近づき難いイメージがどうしても付きまといますね。
 ですから私から言わせていただければ、出ちゃっ太さんの娘さんはかなり精神的にタフな方で、しっかりした考えの持ち主なんじゃないでしょうか?
 素人評論でした。
 
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