竹田恒泰氏が、三橋貴明氏が、そしてザ・ニュースペーパーといった面々が次々と登場する豪華(?)なフォーラムが開催された。登場人物のネームバリューにつられて参加した北海道JCフォーラムだったのだが…。
少し、というよりかなり古い話題となってしまったが、参加したイベントなどについてはできるだけその印象・感想を記しておきたいとの思いから、賞味期限の切れかかった話題についてレポートしたい。
5月29日(土)午後、札幌市教育文化会館を会場に「北海道JCフォーラム2017」が開催され、参加した。
今年のフォーラムは「Hokkaido Potential」と銘打って、第1部「教育再生フォーラム」、第2部「憲法輿論確立フォーラム」、第3部「経済再生フォーラム」、第4部「起業家育成フォーラム」、第5部「メインフォーラム」の5部構成となっていた。
私は第1部から第3部まで参加した。
第1部の「教育再生フォーラム」は、今上天皇の再従甥(はとこの子)ということで名が知れ、TVなどでも活躍する評論家(?)の竹田恒泰氏が「日本の誇りを取り戻すのはオレたちだ」と題するスピーチを行った。
竹田氏は、日本の教科書に建国の歴史についてほとんど触れられていないことを問題視していた。竹田氏の話を聞いていて、氏は戦前の「皇国史観」に基づく国の在り様を模索しているのではないか、との思いを持ったのだが、はたしてどうなのだろうか?
また、主催者が「教育再生」をテーマ名としたことについても、教育に関わってきた者の一人として疑問を呈しておきたい。
「再生」とは、文字どおり「再び生きること」とか「再び生かすこと」を指し、“死んでいる”とされる状態(仮死状態)から“生きている”とされる状態に戻ることを指す言葉である。はたして日本の教育は“死んでいる”状態なのだろうか?戦後日本の復興に、教育が果たした役割はけっして小さくなかったはずだ。もちろん教育の現状に多くの批判があることも事実である。しかし、現状の日本の教育をあたかも“死んでいる”状態だから、それを“再び生かす”とする表現はいかがなものだろうか?

第2部は「憲法輿論確立フォーラム」と題したものだったが、フォーラムはさらに細分化され、Part 1「日本国憲法の基本原理から学ぶ全うな日本人」「現行憲法の問題点を知ろう!」と題して、青年会議所が考える憲法に対して国民がもっと関心を持つべきだとする主張、そして道内の専門学校生による現行憲法の問題点を語らせた。
国民ひとり一人がもっと自らの国の憲法に関心を持つべきだ、との主張は国民の一人として大切なことだと思う。ただ、彼らの主張には、その向こうに透けて見えるものを感ずるのだが…。
期待のザ・ニュースペーパーは「政治参画意識を高めよう」と題して、メンバーのうち、山本天心、福本ヒデの二人が登場した。福本ヒデが「安倍晋三」と「石破茂」を、山本天心が「菅義偉」の真似で登場した。彼らのセリフには特段のメッセージ性を感じさせるものはなかったが、それぞれのセリフに風刺が効いていて純粋に笑わせてもらった。特に、福本の演じた「石破茂」が秀逸だと思った。

※ 安倍晋三首相に扮した福本ヒデさんです。

※ 菅義偉官房長官に扮した山本天心さんですが、あまり似ていなかったかも?

※ 一度退場して石破茂に扮した福本ヒデさんです。目の表情が笑わせた。
第3部は「経済再生フォーラム」と題して、経済評論家の三橋貴明氏が「経世済民とデフレの脱却」と題してスピーチした。
「経世済民」は三橋氏の主張の代名詞でもあり、「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」ことは政治の要諦だと三橋氏は以前に聴いた講演会でも語っていた。
民を済(すく)うためには、経済を活性化させデフレからの脱却を図らねばならないという。その処方箋は、北海道に当てはめると、北海道を国の食糧基地にして、その輸送体制確立のためにインフラ整備をどんどんやるべきだという。例えば、第二青函トンネルの建設、本州-北海道連絡橋の建設等々を行うことによって経済を活性化させるべきだと主張する。氏の言によれば、国内の財政破たんの可能性などゼロだという。経済に弱い私には、氏が説明する可能性ゼロの根拠については理解できなかったが…。
イケイケどんどんの三橋氏の主張には危うさのようなものも感じられるが、一方で為政者には傾聴してもらい、判断材料の一つにしてもらいたいとも思ったのだが…。

JCフォーラムはまだ続いたが、次々と話題が変わるスピード感に付いていくだけのエネルギーが残っていなかった。残念ながら第3部を終了した時点でリタイアすることにした。
少し、というよりかなり古い話題となってしまったが、参加したイベントなどについてはできるだけその印象・感想を記しておきたいとの思いから、賞味期限の切れかかった話題についてレポートしたい。
5月29日(土)午後、札幌市教育文化会館を会場に「北海道JCフォーラム2017」が開催され、参加した。
今年のフォーラムは「Hokkaido Potential」と銘打って、第1部「教育再生フォーラム」、第2部「憲法輿論確立フォーラム」、第3部「経済再生フォーラム」、第4部「起業家育成フォーラム」、第5部「メインフォーラム」の5部構成となっていた。
私は第1部から第3部まで参加した。
第1部の「教育再生フォーラム」は、今上天皇の再従甥(はとこの子)ということで名が知れ、TVなどでも活躍する評論家(?)の竹田恒泰氏が「日本の誇りを取り戻すのはオレたちだ」と題するスピーチを行った。
竹田氏は、日本の教科書に建国の歴史についてほとんど触れられていないことを問題視していた。竹田氏の話を聞いていて、氏は戦前の「皇国史観」に基づく国の在り様を模索しているのではないか、との思いを持ったのだが、はたしてどうなのだろうか?
また、主催者が「教育再生」をテーマ名としたことについても、教育に関わってきた者の一人として疑問を呈しておきたい。
「再生」とは、文字どおり「再び生きること」とか「再び生かすこと」を指し、“死んでいる”とされる状態(仮死状態)から“生きている”とされる状態に戻ることを指す言葉である。はたして日本の教育は“死んでいる”状態なのだろうか?戦後日本の復興に、教育が果たした役割はけっして小さくなかったはずだ。もちろん教育の現状に多くの批判があることも事実である。しかし、現状の日本の教育をあたかも“死んでいる”状態だから、それを“再び生かす”とする表現はいかがなものだろうか?

第2部は「憲法輿論確立フォーラム」と題したものだったが、フォーラムはさらに細分化され、Part 1「日本国憲法の基本原理から学ぶ全うな日本人」「現行憲法の問題点を知ろう!」と題して、青年会議所が考える憲法に対して国民がもっと関心を持つべきだとする主張、そして道内の専門学校生による現行憲法の問題点を語らせた。
国民ひとり一人がもっと自らの国の憲法に関心を持つべきだ、との主張は国民の一人として大切なことだと思う。ただ、彼らの主張には、その向こうに透けて見えるものを感ずるのだが…。
期待のザ・ニュースペーパーは「政治参画意識を高めよう」と題して、メンバーのうち、山本天心、福本ヒデの二人が登場した。福本ヒデが「安倍晋三」と「石破茂」を、山本天心が「菅義偉」の真似で登場した。彼らのセリフには特段のメッセージ性を感じさせるものはなかったが、それぞれのセリフに風刺が効いていて純粋に笑わせてもらった。特に、福本の演じた「石破茂」が秀逸だと思った。

※ 安倍晋三首相に扮した福本ヒデさんです。

※ 菅義偉官房長官に扮した山本天心さんですが、あまり似ていなかったかも?

※ 一度退場して石破茂に扮した福本ヒデさんです。目の表情が笑わせた。
第3部は「経済再生フォーラム」と題して、経済評論家の三橋貴明氏が「経世済民とデフレの脱却」と題してスピーチした。
「経世済民」は三橋氏の主張の代名詞でもあり、「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」ことは政治の要諦だと三橋氏は以前に聴いた講演会でも語っていた。
民を済(すく)うためには、経済を活性化させデフレからの脱却を図らねばならないという。その処方箋は、北海道に当てはめると、北海道を国の食糧基地にして、その輸送体制確立のためにインフラ整備をどんどんやるべきだという。例えば、第二青函トンネルの建設、本州-北海道連絡橋の建設等々を行うことによって経済を活性化させるべきだと主張する。氏の言によれば、国内の財政破たんの可能性などゼロだという。経済に弱い私には、氏が説明する可能性ゼロの根拠については理解できなかったが…。
イケイケどんどんの三橋氏の主張には危うさのようなものも感じられるが、一方で為政者には傾聴してもらい、判断材料の一つにしてもらいたいとも思ったのだが…。

JCフォーラムはまだ続いたが、次々と話題が変わるスピード感に付いていくだけのエネルギーが残っていなかった。残念ながら第3部を終了した時点でリタイアすることにした。