今ここ１００％

さかのぼる事７５０年。鎌倉時代。

北条時宗という方がいました。

北条時宗は悩みました。

「強大な元軍とどう戦えよいか」

悩みに悩んだ末に無学祖元に参禅した。

祖元は、「莫妄想（まくもうそう）」
（妄想すること莫（なか）れ！）と書いて時宗に示したと。

「上手くやろうとか、どうしたら勝てるとか、負けたらどうしようかとか、そのような雑念を起こす時ではない、今やるべきことに専心せよ」

「勝つとか負けるとか、うまいところを見せようとか、失敗しては困るとか、損か得かなどにとらわれて、自己の集中心をなくすようなことではいけない。そういう相対的欲望にとらわれることが妄想である」
と言われたそうです。

無業和尚は、誰が何を尋ねても、ただ「莫妄想」と答えたと言われています。

妄想というのは、あれこれ考えても分からないことを、あれこれ考えたり、すんでしまってどうにもならないことを、くよくよ考えることを言います。

無業和尚に言わせると、「そんな妄想はするなかれ！」なのです。

未来のことは誰にも分からないです。

いまやっていることで、本当にお客さまが喜んでくれるのか、それともやり方を変えたほうがいいか？　

この育成の仕方で、部下が育つのだろうか？

今月の目標はこの計画で達成できるのだろうか？


いくら熟慮し、予測し、計算したって、やる前から結果は絶対に分からないんです。

にもかかわらず、人は「妄想」し、未来に怯えて悩む。


では、妄想しない（莫妄想）ためにはどうすればいいか・・・？

過去のことについては、忘れること、気にしないこと。

未来はしっかりと計画するだけ。

そして、計画したなら、今やるべきことをしっかりとやること。

まさに、今ここ１００％全力投球なのです。

自分の役割と責任を考えて、覚悟して望むことが大切です。

覚悟して本気でやったら、できないことなど、何もありません。

必ずできます。